浮気慰謝料の計算に影響する13の要素。実際の裁判例を交えて解説

浮気の慰謝料に関する計算式などありません。浮気の慰謝料は婚姻期間や浮気が発覚するまでの配偶者との生活状況など様々な要因(要素)を考慮して最終的に確定します

そこで、この記事では、

  • 慰謝料の計算に影響を与える要因(要素)

について、過去の判例をご紹介しながら具体的に解説してまいります。また、記事の中盤から後半では、

  • より高額な慰謝料を受け取るためのポイント
  • 浮気の慰謝料を請求する際の注意点

についても解説してまいります。

ぜひ、最後までご一読いただき、浮気の慰謝料を請求する際の参考としていただけると幸いです。

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浮気の慰謝料の相場

浮気の慰謝料の相場は

50万円~500万円

などと言われています。

これをさらに分解すると、

  • 離婚せずに婚姻関係を継続した場合:50万円~100万円
  • 浮気が原因で別居に至った場合:100万円~200万円
  • 浮気が原因で離婚に至った場合:150万円~500万円

となります。

慰謝料は浮気をされた方(以下、「被害者」といいます)が受けた精神的苦痛に対する賠償です。

上のケースから下のケースに行けば行くほど「浮気の内容」が悪質だったことがうかがえますし、それに比例して精神的苦痛の程度も大きくなると考えられますから、それに伴って慰謝料は高額となる傾向にあります。

もっとも、上記のように慰謝料の相場に幅があるのは、精神的苦痛という被害者の内面にかかわることを金銭で評価しなおすという作業が必要となるからです。

また、慰謝料を確定するのに影響を与える要素は「浮気の内容」だけではありません。

下記で解説するように、様々な要素が絡んで最終的な慰謝料が確定します

そして、慰謝料に影響を与える要素の内容は個々の夫婦によって異なりますから、一概に慰謝料は「〇〇円」とお示しすることはできないのです。

浮気の慰謝料に影響を与える13の要素

浮気の慰謝料に影響を与える要素は、

  • ① 浮気をした方(以下、「配偶者」といいます)との婚姻期間
  • ② 浮気が発覚するまでの配偶者との婚姻(生活)状況
  • ③ 配偶者と浮気相手の浮気の回数、期間、内容(不法行為の違法性、悪質性)
  • ④ 浮気の主導者
  • ⑤ 配偶者と浮気相手との年齢差
  • ⑥ 配偶者との間の子の有無、妊娠の有無
  • ⑦ 配偶者と浮気相手との間の妊娠、子の有無
  • ⑧ 配偶者と離婚するかしないか(慰謝料請求時に関係が修復されているか否か)
  • ⑨ 配偶者、浮気相手の認否・反省の程度、社会的制裁の有無
  • ⑩ 配偶者、浮気相手が浮気発覚後、浮気を止めてくれたかどうか
  • ⑪ 配偶者と浮気相手の職業・社会的地位、年収(収入)・資産、預貯金額
  • ⑫ 被害者自身の精神的苦痛(被害)の有無及びその程度
  • ⑬ 被害者自身の落ち度

があります。

以下、①~⑬のうち、①、③、⑦、⑩について解説してまいります。

①婚姻期間

婚姻期間が長ければ長いほど、夫婦間の信頼関係は厚くなります。

しかし、浮気によってその信頼関係は一気に崩壊し、被害者が受ける精神的苦痛も大きいと考えられます。

したがって、婚姻期間が長ければ長いほど慰謝料は増額される方向へと傾きます。

婚姻期間が長かったことが慰謝料の増額に繋がった判例があります。

婚姻期間の長さが慰謝料の増額に繋がった判例

(東京地裁 平成16年2月19日)

  • 慰謝料

300万円

  • 慰謝料の増額に繋がった主な要素

①婚姻期間(約19年)
③浮気相手は配偶者から融資金を受け、会社を成立するなど経済的に依存していた
⑥配偶者と浮気相手との子あり

また、上記とは反対に、婚姻期間が短いことが慰謝料の減額に繋がった判例もあります。

婚姻期間が短いことが慰謝料の減額に繋がった判例

(東京地裁 平成20年10月3日)

  • 慰謝料

50万円(請求額 250万円)

  • 慰謝料の減額に繋がった主な要素

①婚姻期間(約2年)
③浮気(不貞行為)の回数(3回)

  • その他

③浮気の期間(約2年)

③配偶者の浮気の期間、回数、内容

浮気の期間が長ければ長いほど、回数が多ければ多いほど、違法性の度合いは大きくなりますから、その分、被害者が受ける精神的苦痛も大きくなり、慰謝料は増額される方向へと傾きます。

配偶者の浮気の期間が長かったこと、浮気の回数が多かったことが慰謝料の増額に繋がった判例があります。

浮気の期間の長さが慰謝料の増額に繋がった判例

(東京地裁 平成21年4月8日)

  • 慰謝料

800万円

  • 慰謝料の増額に繋がった主な要素

③浮気の期間(約17年)
③被害者に生活費を渡さなくなり、生活を困窮させた / 偽造した離婚届を提出した
⑥配偶者と浮気相手との子(2人)あり

浮気の回数の多さが慰謝料の増額に繋がった判例

(岐阜地裁 平成26年1月20日)

  • 慰謝料

352万円

  • 慰謝料の増額に繋がった主な要素

③浮気(不貞行為)の回数(約20回)

上記とは反対に、浮気の期間以外の要素も加味され、浮気の期間が短くても慰謝料の増額に繋がった判例もあります。

浮気の期間が短くても慰謝料の増額に繋がった判例

(東京地裁 平成26年7月4日)

  • 慰謝料

300万円

  • 慰謝料の増額に繋がった主な要素

③生後間もない長男が無呼吸発作で集中治療室に救急搬入されていた状況下で、夫が妻に嘘をついて浮気相手と会っていたこと

  • その他

③浮気の期間(約半年)

また、浮気の期間が短いことが慰謝料の減額に繋がった判例、浮気(不貞行為)の回数の少なさが慰謝料の減額に繋がった判例もあります。

浮気の期間が短いことが慰謝料の減額に繋がった判例
(東京地裁 平成20年10月3日)(同前)
  • 慰謝料

50万円(請求額 250万円)

  • 慰謝料の減額に繋がった主な要素

①婚姻期間(約2年)
③浮気の期間(約2年)
③浮気(不貞行為)の回数(3回)

浮気の回数の少なさが慰謝料の減額に繋がった判例

(東京地裁 平成25年3月21日)

  • 慰謝料

80万円(請求額 1000万円)

  • 慰謝料の減額に繋がった主な要素

③浮気の期間(4か月)
③浮気(不貞行為)の回数(1回)

  • その他

①婚姻期間(約13年)

以上の判例を総合すると、浮気の期間については、数か月程度なら慰謝料の減額に繋がる可能性があり、数年、数十年単位だと慰謝料の増額に繋がる可能性があります。

また、浮気の回数については数回程度(~3回程度)なら慰謝料の減額に繋がる可能性があり、数十回程度となると慰謝料の増額に繋がる可能性がある、といえます。

⑦配偶者と浮気相手との間の妊娠、子の有無

配偶者が浮気相手を妊娠させた、子を作ったなどという場合、被害者が受ける精神的苦痛の大きさは計り知れません。

そのため、⑦の要素は①~⑬の要素の中でも慰謝料の増額幅に最も影響を与えるといっても過言ではありません。

事実、前出の【東京地裁 平成21年4月8日】の事案では、配偶者の浮気の期間が長かったことなどとも相まって800万円の慰謝料が認められています。

⑩配偶者・浮気相手が浮気発覚後、浮気を止めてくれたかどうか

被害者が「浮気を止めて欲しい。」と警告したにもかかわらず、配偶者、浮気相手が浮気を止めなかった場合、悪質と判断され、慰謝料は増額される方向へと傾きます。

また、被害者からの警告に対して明確な回答をしない場合、あるいは、配偶者、浮気相手が浮気をしないことを約束したものの、その約束を公正証書という書面に残していた場合は、口約束よりかは慰謝料がより増額する方向へと傾きます。

以下は、浮気相手が浮気を止めてくれなかったため、高額な慰謝料が認められた判例です。

浮気相手が浮気を止めなかったため、高額な慰謝料が認められた判例

(東京地裁 平成19年4月5日)

  • 慰謝料

300万円

  • 慰謝料の増額に繋がった主な要素

③浮気の回数(10回以上)
⑥被害者と配偶者との間に子がいる
⑨浮気相手の謝罪なし
⑩夫に浮気された妻が、浮気相手に対して複数回、不貞行為を止めるよう求めた。しかし、浮気相手はこれに対する明確な回答を示さず、その後も不貞行為を続けた。
⑪浮気相手の職業は医師

より高額な慰謝料を受け取るための2つのポイント

より高額な慰謝料を受け取るためには「説得力のある(証明力の高い)証拠をより多く集める」ことと「慰謝料請求を弁護士に依頼する」ことです。

もっとも、特に前者については慰謝料の額にかかわらず、慰謝料請求するためには必須の条件といえます。

①説得力のある(証明力の高い)証拠をより多く集める

配偶者や浮気相手に慰謝料の支払義務を負わせるためには、

  • 配偶者と浮気相手との間で不貞行為が行われたこと、あるいは不貞行為をうかがわせることが行われたこと(以下、不貞行為等といいます)
  • 不貞行為等によって被害者が精神的苦痛を負ったこと

を被害者側で証明しなければなりません。

また、より希望に近い慰謝料の支払義務を負わせるには、事案に応じて、浮気の慰謝料に影響を与える13の要素の中から必要な要素を取捨選択しながら的確に証明していかなければなりません。

この点、配偶者や浮気相手が不貞行為等や不貞行為の期間等(13の要素)を認めれば証明は不要ですが、ことの性質からしてそう簡単には認めてはくれないことも多いでしょう。

説得力のある(証明力のある)証拠は、示談交渉の際は配偶者や浮気相手を説得する際の、調停では配偶者や浮気相手のみならず、調停委員や裁判官を説得する際の、裁判では裁判官を説得する際の武器となるのです。

証拠がなければ最終的に慰謝料を受け取ることができない可能性が高く、その意味で説得力ある証拠を集めることは慰謝料請求するための必須の条件といえます。

以下では、示談交渉、調停、裁判で使える証拠をまとめてみましたので、できるものから集めておきましょう。

示談交渉、調停、裁判で使える主な証拠

  • 配偶者の自白(又は証言)
  • 浮気相手の自白(又は証言)
  • 上記自白を録音したIC、ボイスレコーダー、動画
  • 浮気を認める内容の書面(念書、謝罪文、誓約書など)
    ※配偶者、浮気相手が署名・押印すること。
  • 写真、動画(カメラ)
    • 不貞行為等そのものを撮影したもの
    • ラブホテルや自宅に出入りしていることが分かるもの写真、動画(カメラ)
      ※入る場面、出る場面の双方が撮影されていること
    • 二人で旅行にいったことがわかるもの など ※正確な撮影日時が記録されていること
  • 音声データ、録音データ(ICレコーダー、ボイスレコーダー、盗聴器など)
    • 配偶者、浮気相手が不貞行為等を認めるかのような話を記録したもの
    • 不貞行為等を記録したもの
    • ラブホテルや自宅に出入りしていることが分かるもの
    • 二人で旅行に行ったことが分かるもの

    ※盗撮、盗聴で得たデータは違法収集証拠にあたり、証拠として使えない可能性も出てきますので注意が必要です。

  • クレジットカードの利用履歴、レシート
    • ホテル(ラブホテルを含む)、旅館などを利用したことを裏付けるもの
    • 浮気相手の自宅近くのお店から発行されたレシート
  • ETCなどの利用履歴、電車の乗り換え検索履歴、カーナビの検索歴
  • メール(SNSでのDMを含む)、電話履歴
    ※メールの内容をご自身のカメラで撮影したものがよいです(スクリーンショットでは加工を疑われてしまいます)。基本的にはプライバシー権侵害の問題にはなりません。
    ※正確な送受信日時が記録されていること。
  • SNS、ブログ
    • 二人きりで撮影された写真
    • 旅行などの出来事が分かるもの

    ※配偶者、浮気相手のアカウントであることを明らかにすること。

  • 手帳、日記、メモ、カレンダー
    ※記載内容から日時、場所が分かること。
  • GPS
    • ホテル(ラブホテルを含む)、旅行先、自宅などへ行ったことが分かるもの
  • 妊娠、堕胎を証明できるもの
    ※妊娠、堕胎にかかった病院を特定すること。
  • 子の血液型
    ※配偶者との間の子の血液型があり得ないものであり、かつ、配偶者の浮気相手の血液型と一致した場合に使えます。
    ※子が4歳未満の場合、その後に血液型が変わる可能性があることから、4歳を過ぎてから鑑定された血液型であることが必要です。
  • 興信所、探偵事務所が作成した調査報告書

証拠の集める際の注意点

直接証拠が入手できない場合は、出来るだけ多くの間接証拠を集める

直接証拠とは、不貞行為をしたことを直接的に示すもの、例えば、

  • 不倫相手と性行為をしていることがわかる画像・動画
  • 配偶者や浮気相手の自白を録音した音声

などです。

とはいえ、こういった直接証拠は入手が困難でしょうから、間接証拠(直接証拠以外のもの)を集める必要があります。

間接証拠はそれ自体では不貞行為等を証明することができないため、他の証拠と併せて証明できるかどうか検討する必要があります

そのためにもできる限り数多くの間接証拠を集める必要があります。

加工、編集できるデジタルデータは証拠として使えない可能性も

デジタルデータはいわゆるでっち上げ(加工、修正)が可能ですから、証拠として使えない可能性があります。仮に、でっち上げを疑われた場合にそなえて他の証拠も集めておくことが重要です。

証拠の集め方は慎重に

証拠を集めよ、といっても、あらゆる方法を駆使して集めてよい、というわけではありません。違法な方法で集めた証拠は「証拠」として使えなくなる可能性があるからです。

違法な方法で集めた証拠とは、たとえば、

  • 盗聴器で録音した会話や電話の録音データ
  • 浮気相手の部屋に立ち入り、密かに仕掛けたカメラで盗撮した動画
  • 勝手に盗み出した日記や手帳など
  • 勝手に盗み出した日記や手帳などの写メ
  • GPSデータ

などです。これらの証拠は、配偶者あるいは浮気相手の人権を侵害して得られた証拠(違法収集証拠)で、不貞行為等を証明する証拠として使えない可能性があります。

もっとも、違法といってもその程度には差がありますし、不貞行為等を証明するためには多少無理な手段を取らざるを得ない場合も出てきます。

そうした状況が認められる場合には、証拠として使える場合も出てきます。

違法か違法でないかの線引きは難しいですが、証拠の集め方は慎重に進めた方がよさそうです

困ったときは弁護士(法律事務所)に相談

どんな証拠を集めるべきか、どのような方法で証拠を集めるべきか、集めた証拠は使えるのか困っている、あるいは証拠を集めているけど限界を感じる、という場合は弁護士に相談してみましょう。

②弁護士に慰謝料請求を依頼する

浮気の慰謝料請求は弁護士に依頼しましょう。

もちろん、慰謝料請求はご自身で行うことも可能です。弁護士費用をかけず、自分できることは自分でしたい、とお考えになる方も多いのではないでしょうか?

しかし、慰謝料請求をご自身で行うことにより、主に次の不安、悩みが生じしてしまうことが予想されます。

  • どんな証拠を、どんな方法で集めたらよいのか分からない
  • 慰謝料をいくら請求すべきか分からない
  • 慰謝料請求の方法が分からない
  • 慰謝料請求をどのような手続きで進めていけばよいのか分からない
  • どのように話をまとめればよいのか分からない
  • 配偶者、浮気相手に弁護士が付いたらどうしよう・・・
  • 配偶者、浮気相手と直接交渉するのがストレス・・・
  • 証拠集め、慰謝料請求、交渉、裁判など手続きには手間と時間がかかる など

その結果、そもそも相手が交渉のテーブルにすらついてくれない、ついてくれたとしても話がまとまらない、慰謝料を1円も請求できない、受け取れない、などということになってしまいかねません。

この点、弁護士に慰謝料請求を依頼すれば上記の不安、悩みを軽減することができます。

また、弁護士に慰謝料請求を依頼する際のデメリットを挙げるとすれば、それは「弁護士費用」ですが、現在は着手金(弁護活動の成果にかかわず支払うべきお金)を「0円」とし、成果を得られた際に受け取った慰謝料の中から成功報酬金を支払う、つまり、手持ちのお金を出す必要のない料金体系としている法律事務所もあります

また、法テラスの民事法律扶助の代理援助という制度を利用する方法もあります。

利用するには様々な書類を準備して、一定の資力条件をクリアする必要がありますが、利用できれば一般の法律事務所を利用するのに比べて弁護士費用を安く抑えることができます(生活保護受給者の方は弁護士費用の免除、猶予の制度もあります)。

法律事務所によっては、制度の利用の準備からサポートしてくれるところもあります。

法律事務所の弁護士に慰謝料請求する場合は、離婚や浮気の慰謝料請求に詳しい弁護士を選びましょう。

他方、法テラスに直接利用を申し込んだ場合は弁護士を選べない、すなわち実際に選ばれた後でなければ、離婚や浮気の慰謝料請求に詳しい弁護士かどうか分からないというデメリットがあります。

浮気の慰謝料請求する場合の注意点

浮気の慰謝料請求する場合の注意点(証拠を集めるなど)は、これまでにも解説してきたとおりですが、それらに加えて、

  • 浮気相手の求償権放棄で受け取る慰謝料が減ることがある
  • そもそも慰謝料請求できない場合がある

という点を最後に解説したいと思います。

浮気相手の求償権放棄で受け取る慰謝料が減ることがある

たとえば、夫に浮気をされた妻が浮気相手のみを相手取り100万円の慰謝料請求をし、100万円を支払うこととなったとしても、最終的に受け取ることができる慰謝料は100万円以下となる可能性があるということです。

上記の事例で、浮気(不貞行為等)を行った夫と浮気相手は共同して妻に責任を負います。

したがって、浮気相手が妻に100万円を支払ったとしても、浮気相手は同じ責任を負う夫に対して責任の度合い(負担部分)に応じた金額を返してくれ、といえる権利を有するのです。この権利を求償権といいます。

もっとも、浮気相手が妻に100万円を支払った上で、その後、夫に負担部分に応じた金額(たとえば、負担部分が夫「7」対浮気相手「3」の場合は70万円)を返せと請求するのは手続的に煩雑ですし、浮気相手と関わりたくないという夫婦も多いはずです。

そこで、実務では、浮気相手の求償権分の金額70万円をあらかじめ100万円から差し引き、つまり、浮気相手に求償権を放棄するよう求め、その代わりに差し引いた金額(30万円)を妻に支払ってもらう、という方法が取られます。

しかし、ここでお気づきの方がいるかもしれませんが、この方法が取られるのはあくまで夫婦が慰謝料請求後も離婚しない場合です。

離婚した場合は、妻がわざわざ浮気相手の求償権分を差し引かれるいわれはありませんから、100万円を受け取ることができます。

このように、慰謝料請求する際は離婚するか否かなども含め、離婚の問題をトータルで考えていく必要があります。

そもそも慰謝料請求できない場合がある

そもそも慰謝料請求できない場合とは主に以下の場合です。

権利を行使できる期間が経過している場合

慰謝料請求できる権利は、

  • 被害者が配偶者と浮気相手との不貞行為の事実を知ったときから「3年」

あるいは

  • 配偶者と浮気相手との不貞行為が始まった日から「20年」

で消滅します。

この期間が経過した後は、いくら確たる証拠を集めていたとしても、基本的には慰謝料請求することができません。

不倫の時効については以下の関連記事でわかりやすく解説されています。

婚姻関係が破綻した後に浮気した場合

不貞行為等は不法行為とも言われています。

不貞行為等は被害者の「婚姻生活によって平和な家庭生活を築いていきたいという法的に保護された利益」を害することから「不法」であり、慰謝料を支払うべき義務も生じるのです。

もっとも、浮気したとき、すでに婚姻関係が破綻していた場合はその保護すべき利益が消滅しているといえます。したがって、慰謝料を請求することもできないというわけです。

不貞行為等を証明する証拠がない、不十分

すでに解説したとおり、配偶者や浮気相手が自白している(不貞行為等を認めている)という場合を除いて、自白以外の証拠がない、あるいは不十分という場合は慰謝料を受け取ることは難しいといえます。

つまり、慰謝料請求したとしても空振りに終わる可能性があるということです。

まとめ

慰謝料の算定には様々な要因が影響しますから、そうした要因の増額要素をできる限り見つけ、その増額要素を証拠により証明していくことにより、より高額な慰謝料を受け取ることができるでしょう。

もっとも、いくらの慰謝料を受け取ることができるかという前に、そもそも慰謝料請求できるのかできないのかという問題もあります。

お困りの場合は、早めに弁護士や探偵に相談しましょう。

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