離婚届受理証明書とは?どんな場合に必要となるの?

離婚届を提出した後に「離婚届受理証明書」の提出を求められることがあるのをご存知でしょうか?しかし、離婚届受理証明書という名前を始めて聞く、という方もおられるでしょう。

そこで、この記事では

  • 離婚届受理証明書とは何か
  • 離婚届受理証明書を請求する方法と注意点
  • 離婚届受理証明書が必要とされる場合

について、弁護士が詳しく解説します。

ぜひ最後までご一読いただき、各種手続をする際の参考にしていただけると幸いです。

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1.離婚届受理証明書とは?

離婚届受理証明書とは、離婚届を提出した先の市区町村が離婚届を受理したこと、その離婚届をいつ受理したのかを証明するための文書です。離婚した本人が第三者に対して「私は●月●日に離婚しました」などと言っても信じてはもらえないでしょう。そこで、そのことを証明してもらうための文書が離婚届受理証明書です。市区町村によっては離婚届受理証明書ではなく、単に受理証明書と呼んでいることもあります。

なお、離婚日と離婚した事実を証明するだけであれば戸籍謄本(除籍謄本)でも代用可能です。離婚によって筆頭者でない方(たとえば、筆頭者が夫である場合の妻)は夫の戸籍から抜けます(除籍されます)が、元夫の戸籍には妻の氏名等が記載されていますから、妻は本人として元夫の戸籍謄本を請求、取得できます。

また、元夫が戸籍に離婚の事実が記載されていることを嫌って転籍する(本籍を移す)ことがあります。その場合、妻は、元の戸籍を除籍謄本として請求、取得することができます。

離婚届受理証明書が必要なのか、戸籍謄本(除籍謄本)が必要なのか、提出先に確認してから請求するとよいでしょう。

2.離婚届受理証明書を請求する方法と注意点

ここでは離婚届受理証明書を請求する方法と注意点について解説します。

⑴ 離婚届受理証明書を請求する方法

離婚届受理証明書を請求する方法は①離婚届を提出した市区町村の戸籍係の窓口で請求する方法と②離婚届を提出した市区町村の戸籍係宛に申請書等を郵送する方法があります。請求できる人は、原則、離婚届を提出した本人(夫、妻)です。例外的に本人以外の第三者(代理人)が請求する場合は委任状と第三者の身分証明書(運転免許証など)が必要です。

①窓口で請求する場合は、窓口で用意されている申請書に必要事項を記入し、手数料(1350円、上質紙での発行の場合は11400円)を添えて提出します。その際、身分証明書の提示を求められますから、身分証明書を忘れず持参しましょう。

②郵送で請求する場合は、あらかじめ申請書に記入し、申請書と併せて手数料(郵便局で取り扱いのある定額小為替または現金書留)、身分証明書のコピー、切手を貼った返信用封筒を同封して郵送します。申請書の様式は市区町村のホームページなどからダウンロードできます。

⑵ 離婚届受理証明書を請求する際の注意点

窓口で請求する場合は受付日、受付時間に注意します。また、即日発行されない場合もありますので、急ぎの方は早めに請求手続だけでも済ませておく必要があります。郵送で請求する場合は郵送から申請書等が窓口に届くまで、届いてから発行まで、発行から手元に届くまでの日数を考慮しておく必要があります。

3.離婚届受理証明書はどんな場合に必要とされる?

離婚届受理証明書は、健康保険、年金、児童扶養手当などの手続の際に必要とされることがあります。

⑴ 健康保険に関する手続で必要

日本ではすべての国民が公的医療保険に加入することが義務付けられています。サラリーマンや公務員が加入する公的医療保険のことを健康保険、自営業者、無職者などが加入する公的医療保険のことを国民健康保険といいます。

このうち、夫がサラリーマンで健康保険の被保険者、主婦である妻(及び子)がその被扶養者という典型的な例では、「夫が職場の(人事)係に被扶養者異動届を提出する場合(妻を夫の被扶養者から削除する場合)」に離婚届受理証明書が必要とされることがあります。なお、職場によっては離婚受理証明書ではなく戸籍謄本(又は除籍謄本)を必要とされることもあります。

夫が職場に被扶養者異動届を提出すると、妻は夫の扶養から外れます(被扶養者でなくなります)。そのため、妻は、

  • 親等の健康保険の被扶養者となる
  • ご自身が会社に就職して健康保険に加入する
  • 市区町村の国民健康保険に加入する

のいずれかの選択肢を取ることとなるでしょう。これらの手続をするためには、まず「健康保険資格喪失証明書(前夫の健康保険の被扶養者でなくなった証明書)」が必要となります。健康保険資格喪失証明書は夫の職場が発行してくれます。加えて、市区町村の国民健康保険に加入する場合には、離婚届受理証明書が必要とされることもあります。

⑵ 年金に関する手続で必要

前記の例(夫がサラリーマンで健康保険の被保険者、主婦である妻(及び子)がその被扶養者)のように、夫が職場に被扶養者異動届を提出すると、妻は夫の扶養から外れます。夫の扶養から外れると、妻は第3号被保険者ではなくなります。そして、このままでは将来、年金を一部しか受給できなくなりますから国民年金に加入しなおす必要があります。

国民年金への加入の手続は市区町村の窓口で行いますが、その際必要とされるのが「離婚届受理証明書」です。その他、前出の「健康保険資格喪失証明書」なども必要とされます。国民年金に加入した後は、第1号被保険者として毎月保険料を納付する必要があります。納付が難しい方は、窓口で担当者に相談してみましょう。

⑶ 児童扶養手当に関する手続で必要

児童扶養手当とは、父母が離婚した児童(18歳未満の者)等を監護している母又は父等に対して市区町村から給付されるお金です。一定の所得以下の方は、所得に応じた金額(児童1人の場合、最大43,160円(ただし、市区町村によって若干異なります)を2か月1回、受給することができる場合があります(その他、児童が別居の親(父又は母)と生計を同じくしている場合(健康保険の扶養に入っているなど)は受給できないなどの条件があります)。離婚によって児童扶養手当を必要とする場合は、市区町村の窓口で認定を受けるための手続を行う必要があります。そして、その手続の際に「離婚届受理証明書」(あるいは戸籍謄本)が必要となることがあります。

なお、市区町村から児童扶養手当の受給資格者認定を受けることができれば、児童扶養手当証書が発行されます。そして、児童扶養手当証書を使ってJR定期券代の割引を受ける、水道代(上下水道代)の割引を受けることなどが可能となります。その意味では、これらの手続のために離婚届受理証明書が必要といえるでしょう。

⑷ その他

その他、財産分与で自動車を引き継いだ場合には自動車の名義変更の際、住所を変更する場合(市区町村外に転出する場合)の転出届の際住民票の住所変更・世帯主変更の際、氏名を変更した場合のパスポートの氏名変更手続の際などに必要とされることがあります。

4.まとめ

離婚届受理証明書は、主に離婚した日、離婚した事実を証明する書類です。主に健康保険、年金の手続の際に必要とされます。請求する方法は窓口請求、郵送による請求の2通りがありますが、手元に届くまでには時間がかかる場合がありますので、はやめに手続を済ませることが必要です。

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