貸したお金が返ってこない。そんなことはないでしょうか。

ちまたでは、簡易な訴訟手続として“支払督促”という制度が紹介されることがあります。

一般に訴訟手続には、時間・お金・労力がかかるものです。

条件を満たせば、“支払督促”という制度は、時間・お金・労力の3つの観点において、メリットがある手続であるといえます。

本稿では、そんな気になる支払督促の基礎として、とくに“費用”について案内していきます。

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支払督促とはどういう手続なのか?

支払督促とは、金銭債権・その他の給付請求権について、簡易裁判所の裁判所書記官が主体となって、簡易迅速に手続を進めることができる制度です。(民事訴訟法383条1項参照)。

つまり、例えばある人物にお金を貸している場合に、そのひとがなかなか返済をしてくれない場合、簡易迅速に訴訟手続を行って、強制的な債権回収が可能となる制度です。

支払督促の手続で“費用”が必要となる場面はどういったものがあるのか?

支払督促の手続の中で、いくつかの場面でお金が必要となる箇所があります。

まずは、本稿で説明をする項目として、“費用”に関して説明する項目を概観します。

本稿で説明する項目は次のとおりです。

  • 支払督促の申立て:申立費用
  • 仮執行宣言申立ての費用
  • 債務者(相手方)へ請求できる申立費用
  • 訴訟取下費用
  • 取下後の支払督促申立費用の返還
  • 弁護士費用

支払督促にかかる申立費用(手続費用)はいくらなのか?

支払督促は、時間・お金・労力という側面において利点の大きい制度だと説明しました。

では具体的には、支払督促手続に必要な費用とはいくらなのか説明をしていきます。

具体的には手続に掛かる費用としては以下のものがあります。

申立費用としては、次のとおりの費用がかかります。

  • ①申立手数料
  • ②支払督促正本送達費用
  • ③支払督促発付通知費用
  • ④資格証明手数料

以下、それぞれについて少し説明を加えて参ります。

申立手数料はどういうものかまたその費用の計算のやり方とは?

申立手数料について簡単に説明しますと、その名前のとおり、支払督促を申立てるのに必要な費用のことを指します。

申立て費用の計算は、請求する債権額によって変わります。

債権額とは、たとえばお金を貸した場合はその貸した金額、売買代金の場合はその売買金額が債権額となります。

以下に具体例を示します。

申立手数料の具体例01

■貸金債権(貸したお金)が100万円の場合

支払督促の申立手数料=10,000円

比較:貸金債権(貸したお金)が100万円の場合の一般の訴訟の場合

一般の訴訟の場合の申立手数料=5,000円

申立手数料の具体例02

■未払いの売買代金が1,000万円の場合

支払督促の申立手数料=25,000円

比較:未払いの売買代金が1,000万円の場合の一般の訴訟の場合

一般の訴訟の場合の申立手数料=50,000円

※上記のとおり、支払督促の場合は通常の訴訟手続の場合の手数料の半額となります。

※参考:支払督促の申立手数料一覧表

申立手数料はどうやって支払えばよいのか?

“手数料は原則収入印紙”で支払います。

実際には収入印紙を申立書に貼って申請書と一緒に提出します。

収入印紙の購入は、お近くの郵便局の窓口で購入することができます。

ただし、支払手数料の金額が100万円を超える場合には、現金を銀行に持ち込んで、裁判所指定の口座に納付することによっても納付することができます。

詳しくは簡易裁判所ごとに異なるので、支払督促を申立てる際に、事前に確認をお願いします。

支払督促正本送達費用とはどういうものか?費用はいくらかかるのか?

支払督促正本送達費用について簡単に説明をしますと、債務者に支払督促を送付するための郵便に係る費用を指します。

支払督促は債務者(相手方)にとっては、いきなり申立てられるものなので、相手方に反論の機会を与えるために、債務者に“送達”という手続で通知をだします。

支払督促正本送達費用は郵送費です。

したがいまして、その費用は現金ではなく切手で裁判所に納めることになります。

納める切手がいくらかというと、支払督促の申立てにおける債務者の数ごとに決まります。

具体的には次のとおりです。

式)(債務者の数)×(1,110円)=支払督促正本送達費用

※上記は東京簡易裁判所の場合の取扱いです。

支払督促の重さが50gを超える場合には、料金は郵便料金の規定の関係で、1,130円となります。

支払督促を債務者の自宅以外の場所へ送る場合の費用はいくらかかるのか?

債務者(相手方)の住所が分からないとき、または自宅に送っても、受領しないような場合には、そのままだと送達できないので、別の送り先として債務者の勤務先等に送ることができます。

支払督促を債務者の自宅以外の場所へ送る場合は通常の支払督促を債務者の自宅へ向けて、送る場合の費用に加え、追加で、郵便切手代として82円かかります。

つまり次のとおりの費用がかかります。

式)(債務者の数)×(1,110円)=支払督促正本送達費用

上記に加え、本人以外の者が職場等で受領した場合は追加で切手代が82円かかる。

債務者の自宅以外で職場等に送達する場合、債務者(相手方)本人以外の者が受領することがあります(上司、同僚等)。

そうすると、債務者(相手方)にとっては“知らない内に送達”されることとなるので、こうした不都合を解消する目的で、後に債務者(相手方)本人に書類の受領を通知します。

支払督促正本をもう一度送るための費用はいくらかかるのか?

一度債務者に支払督促を郵送した(特別送達手続を行った)場合でも、債務者(相手方)が受け取ってくれず、もう一度支払督促を送達する手続をとる場合があります。

この場合の費用はいくらになるのでしょうか。

再度、債務者に支払督促正本を送達する場合でも、はじめのときと費用は変わりません。

したがいまして、上でも触れましたが、費用は次のとおりとなります。

式)(債務者の数)×(1,100円)=支払督促正本送達費用

※上記は東京簡易裁判所の場合の取扱いです。

支払督促の重さが50gを超える場合には、料金は郵便料金の規定の関係で、1,130円となります。

支払督促発付通知費用とはどういうものか?費用はいくらかかるのか?

支払督促発付通知費用とは、支払督促を申立てた人(債権者)にいつ支払督促が発付されたかを知らせるための費用です。

基本的な費用の関する考え方は、“支払督促正本送達費用と同じ”なので、費用とは郵便料金となります。

具体的には、封書の場合は切手代として82円、葉書の場合には62円かかります。

なお、東京簡易裁判所では葉書によって支払督促発付の通知を行っています。

資格証明手数料とはどういうものか?費用はいくらかかるのか?

資格証明手数料とは、1つは、支払督促の請求の本人または相手方が法人である場合に必要となる、法人の代表者の資格証明書(または法人の謄本)を取得するために必要な手数料を指します。

別の1つとしては、支払督促の請求の相手方が未成年者である場合には、この未成年者の戸籍謄本を取得するのに必要な手数料を指します。

法人の代表者の資格証明書の取得費用は、収入印紙で支払い、1通450円かかります。

法人の謄本とは、具体的には、法務局のコンピューター商業登記簿に記載された法人情報についての写しを指します。この法人の謄本を請求するやり方が3通りあります。

①法務局に出向いて窓口で請求する場合=600円/通

※ただし、必ず収入印紙で納める必用があります。現金で納付することはできません。

②先にオンラインで申請を行い、あとで法務局の窓口に出向いて請求する場合=480円

※オンライン申請の納付は、あらかじめ登録してある口座からネットバンキングで納付を行うか、PayPalによって対応ATMから振込むかのいずれかになります。

③先にオンラインで申請を行い、郵送で自宅まで送付してもらう場合=500円

※②との違いは、オンラインで請求した後、法務局の窓口に行かなくてもよいという点に違いがあります。

当事者が未成年者の場合には、請求を法定代理が行う場合、支払督促の正本を法定代理人に送付すべき場合があるため、未成年者の戸籍謄本が必要となります。

戸籍謄本を取得するのに必要な費用としては、窓口も郵送の場合も同じく450円となります。

ただし、窓口では手数料を現金で支払うことができますが、郵送請求の場合には“定額小為替”によって釣銭のないように支払う必要があります。

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仮執行宣言申立ての費用はいくらかかるのか?

仮執行宣言とは、「他人の財産に強制執行をかけてよい」という“仮”の裁判所の許可です。

支払督促の手続が進むと仮執行宣言を支払督促に付与するよう申立てることができるようになります。

仮執行宣言申立ての費用に必要な費用とは、はじめに支払督促を債務者(相手方)に送達する場合の費用と同じ費用がかかります。

具体的には、次のとおりです。

式)(債務者の数)×(1,100円)=支払督促正本送達費用

※上記は東京簡易裁判所の場合の取扱いです。

支払督促の重さが50gを超える場合には、料金は郵便料金の規定の関係で、1,130円となります。

仮執行宣言申立てを簡易裁判所の裁判所書記官にすると、仮執行宣言付の支払督促を債務者に送ることになります。

つまり、最初の支払督促を送達する手続と異ならないので、同様に、仮執行宣言付の支払督促を送達するために必要な費用として、最初の支払督促を送達するのと同じ費用がかかります。

債務者(相手方)へ請求できる申立費用はいくらなのか?

じつは支払督促手続を申立てする場合には、債務者(相手方)にその費用を請求することができます。

債務者に請求できる費用は2つの費用に分かれます。

  • ①申立費用:申立手数料、支払督促送達費用、支払督促発付通知費用、資格証明手数料
  • ②申立書作成及び提出費用

②の申立書作成及び提出費用は、申立書を作成するためにかかった費用及び申立書を提出する費用を指し、一律に800円を債務者(相手方)に請求することができます。

債権者が負担した、支払督促手続にかかる費用を債務者に請求することを認める趣旨があります。

なお、①については、それぞれ既に説明をしてきました。

念のため簡単に触れると、申立手数料とは支払督促の請求額によって変わり、原則として収入印紙で納めます。

支払督促送達費用とは、債務者へ送達するための費用で、基本的には債務者の数に1,110円を掛けた金額がかかり、郵便切手で納めます。

支払督促発付通知費用とは、支払督促を請求した者への通知のための費用で、葉書の場合は62円、封書の場合は82円の切手を納めます。

資格証明手数料とは、法務局で請求できるもので、印紙で450円を納めます。

訴訟の取下費用はいくらなのか?

訴訟を取り下げる場合としては、適法に督促異議が債務者から提出された場合が考えられます。

この場合、債権者が負担する取り下げにかかる費用は原則としてはありません。

例外的に裁判所によっては、支払督促の取り下げがあった旨を債務者(相手方)に通知するために、切手代82円が必要となる場合があります。

しかし、これ以外に別途追加での費用負担はありません。

支払督促の取下後の支払督促申立費用の返還はどうなっているのか?

支払督促を債務者(相手方)に送達された場合は、原則として支払督促申立費用については返還されません。

その理由としては、支払督促の送達によって訴訟手続は進行し、債権者の当初の目的が達せられたと判断されるため、“手数料の過納付”とはならないからです(民事訴訟費用等に関する法律9条参照)。

この部分は細かい話ですが、支払督促申立費用が返還される場合とは、通常訴訟に移行した場合です。

通常訴訟に移行した場合で、請求が却下された場合は、かかった印紙代の半分を限度として返還を裁判所に請求できる場合があります(民事訴訟費用法9条3項1号)。

通常訴訟に移行した場合には費用はいくらかかるのか?

適法な督促異議が出されると、自動的に通常訴訟へと移行します(民事訴訟法395条)。

通常訴訟へ移行すると、追加費用として、支払督促で納めた申立費用と同額を納める必要があります。

また、通常訴訟へ移行した場合、追加で郵便手数料に関する切手代が必要となります。概ね6,000円程度ですが、簡易裁判所ごとに異なるので、事前にご確認下さい。

なお、追加の訴訟費用を納付しない場合は、訴えが却下される結果となります。

手続費用以外にかかる弁護士費用はいくらかかるのか?

支払督促の請求を弁護士に依頼する場合は、依頼するための費用がかかります。

しかし、弁護士への依頼のための費用についての統一的な料金表というものは存在しません。それぞれの弁護士事務所ごとに報酬規程があります。

弁護士に依頼をした場合の費用としては、次のとおりの費用があります。

①相談料

②着手金

③成功報酬金

以下それぞれ簡単に説明をしていきます。

弁護士に相談するのにかかる費用はいくらなのか?

弁護士の相談費用とは、弁護士に法律的な事柄を相談する場合に、時間ごとにかかる相談に関する費用です。

あくまで目安となりますが、一般的には30分ごとに5,000円~1万円程度となります。

つまり、1時間弁護士に相談する場合は1万円~2万円程度の費用がかかります。

しかし最近では、身近な法律サービスを提供しようという向きがあり、“依頼を条件として”初回相談を無料とする弁護士事務所があります。

弁護士に依頼する場合の着手金の費用はいくらかかるのか?

弁護士の着手金とは、弁護士が依頼を受ける場合に、まずその事件に着手するために請求される費用を指します。

実際には弁護士事務所ごとに異なりますが、旧日本弁護士連合会報酬等基準に記載された基準を参考にすると、支払督促の請求金額が20万円~300万円の間の場合には、着手金は10万円~24万円程度かかります。

弁護士費用における着手金は、固定にしている事務所もあれば、請求金額に対して比例して計算される場合もあります。

弁護士に依頼する場合の成功報酬金の費用はいくらかかるのか?

弁護士の成功報酬金とは、弁護士に依頼をした結果、回収できた貸金債権のように、実際に得られた利益に対する報酬として請求される費用を指します。

弁護士の成功報酬は、支払督促の請求金額が20万円~300万円の間の場合には、3万円~50万円程度かかります。参考として、旧日本弁護士連合会報酬等基準によると、弁護士報酬の計算の基準としては、実際に得られた利益(例えば回収できた金額)の16%としていました。

なお、弁護士事務所によっては、支払督促における成功報酬を一律に定めている場合があります。

実際には、成功報酬をいくらにするかは、各弁護士事務所の自由なので、それぞれの弁護士事務所に確認をお勧めします。

弁護士費用を低く抑えるためにはどうすればよいのか?

弁護士費用を低く抑えるための手段として有効なのは、“相見積をとること”です。

弁護士事務所によっては、断られてしまう場合もありますが、最近の傾向としては、比較的相見積をさせてもらえる弁護士事務所が増加しています。

他の手段としては、ネット上の弁護士紹介サイトを通じて、弁護士事務所の費用について情報を収集する方法があります。

確認するポイントとしては、弁護士の費用の計算のされ方です。手続に対して固定制なのか、利益や手続の難度によって変動するのかを確認して下さい。

また、弁護士事務所を選ぶ基準としては、“支払督促等債権回収に専門性がある”事務所を選ぶとよいでしょう。

債権回収の分野で専門性の高い弁護士事務所に依頼することで、時間や手間が省け、結果的に費用が安くなるからです。

まとめ

通常は、訴訟手続は時間もお金も労力もかかる、非常に煩雑な手続きです。

本稿で説明をした、簡易な訴訟手続として、例えば申立手数料という面では、通常の訴訟の場合の手数料の半額となり、かかる費用が半額となります。

また、支払督促を用いた場合、最短で2週間程度で強制執行の手続をすることができます。

本稿は手続の費用の側面を中心に説明をしましたが、支払督促の制度の基礎を知っていただき、少しでもお役に立てれば幸いです。

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