不倫で脅迫されるタイミングは、大きく分けて次の二つです。

  • 不倫相手との関係が拗れたり、別れを切り出した時
  • 相手の配偶者に不倫の事実がバレてしまった時

そして、脅しの内容としては、以下のようなものが代表的な例でしょう。

不倫で脅迫される典型パターン
  • 別れを切り出したところ、不倫相手が、会社や家族にバラすと言ってきた
  • 不倫相手の配偶者が、会社や家族にバラすと脅してきている
  • 社内W不倫の相手の配偶者から退職要求をされている
  • 高額な慰謝料や口止め料を請求されている
  • 別れるなら、性行為を収めた動画や画像をネットにばら撒くと言われている
  • 過去に妊娠中絶させたときの慰謝料を要求されている

そして、こういった事態になった場合には、まずは、相手の言動はどのような法律に違反しているのかを把握しなければなりません。そのうえで、具体的な対処法を見ていくことにしましょう。

ここでは、相談者と弁護士とのQ&Aという形でわかりやすく解説していきたいと思います。不倫で脅迫されている状況からしっかりと抜け出すためには最低限知っておくべき情報を詰め込んでおりますので、最後まで読まれることをお勧めします。

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不倫で脅迫されるケースバイケースの違法性

不倫相手から会社にバラすと脅されている

相談者
社内不倫の相手に別れを切り出したら、”別れるなら会社にばらす!”と言われたのですが、これは違法ですか?

弁護士

会社にバラすという台詞は脅迫罪に該当します。不倫をしていたことが会社に知れれば、それは社会一般的には恥ずかしいことと認識されています。つまり、知られたら名誉に傷が付くことになります。脅迫罪では、名誉に対して危害を加えることを相手に告知した場合にも成立するとされています。

脅迫罪(刑法220条)
1.生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

弁護士

その他、ストーカー規制法違反になる可能性も高いでしょう。

ストーカー規制法第2条

この法律において「つきまとい等」とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、次の各号のいずれかに掲げる行為をすることをいう。

7号.その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

不倫関係の解消を申し出たことで、愛情が憎しみに変わり、怨恨目的で名誉を害することを告げたと思われますので成立する可能性は高いでしょう。

相談者
では、実際に職場の人にばらされたらどうなりますか?

その場合は、名誉毀損罪が成立します。

名誉毀損罪(刑法230条)
1.公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。

相談者
なるほど。不倫相手が職場の皆のいる前で不倫していたことを話す等すれば名誉毀損罪になるのですね。
でも、先生、名誉毀損罪の条文を読むと、「公然と」と書いてありますが、例えば、不倫相手が会社の上司一人だけに告げ口した場合は、”公然と”じゃないので犯罪にならないということですか

弁護士
たとえ職場の上司の一人だけに喋ったとしても、その上司が他の社員に伝達しないとは限りません。伝搬可能性がある以上、仮に口止めしていたとしてもその状況は同じです。ですので、この場合でも名誉毀損罪が成立する可能性は十分あります。

相談者
でも、社内不倫の場合は相手も痛手を負うと思うのですが、それでも会社にばらすことも考えられますか?

弁護士
別れを切り出された、或いは、何らかのトラブルで感情の拗れが生じたことによる怨恨が原因となっていますので、冷静な判断力は持ち合わせてはいません。また、派遣やパート職員が不倫相手のケースでは、相手は今の職場を去ることになっても失うものが少ない立場にありますので、正社員よりもより一層、自暴自棄の行動を起こしてくることが考えられます。

相談者
民事上は相手の行為は違法になりますか?

弁護士
もし本当にばらされてしまったとしたら、不倫が会社に露見することで、上司や同僚などから白い目で見られて精神的に追い込まれます。つまり、精神的損害が生じますので、相手の行為は不法行為(民法709条・710条)として賠償責任が生じます

相談者
実際に不倫を会社にばらされたら経済的なダメージも大きいと思うのですが、どの程度の賠償額になりますか?

弁護士
確かに、万一会社を解雇されたら経済的損害は計り知れませんね。しかしながら、経済的損失の賠償請求は認められない、或いは、認められたとしてもかなり少額であると考えます

相談者
そうなんですか!?会社をクビになったら将来得られたであろう給料が丸々失われるのですが…

弁護士
理由としては、不倫の事実を会社に告げ口することが解雇につながることまでは一般的に予想されないので、不倫を会社にばらしたことと会社を解雇されたこととの間に相当因果関係(社会一般的に認められる程度の、原因と結果の関係)が認められないと考えられるからです。そもそも、不倫を理由とした解雇は判例上も原則として認められないとされていますので、不当解雇として会社に法的責任追及していく余地はあります。

相談者
では、解雇ではなく、出世コースから外れた場合の損害はどうでしょう?

弁護士
出世コースから外れるのは将来的に起き得ることですが、先述したように、不倫相手の行動と出世コースから外れたという結果との間に相当因果関係があるかどうかは疑問です。また、仮にあったとしても、不法行為では因果関係の立証責任(証明する責任)は原告にあります。会社の人事部が、「○○さんは過去に不倫したから出世させなかった」と証言でもしてくれない限り立証は不可能でしょう。

相談者
それでは、せめて、精神的損害の賠償である慰謝料はもらいたいところですが、どの程度の額になりますか?

弁護士
金額としては数万円~数十万円程度でしょう。正直、会社の同僚や上司に不倫していたことが知れ渡ったらその額では慰謝されないと思われます。しかし、不倫の当事者である以上は落ち度があるとみなされて慰謝料も少額になるのです。

不倫相手から家族にばらすと脅されている

相談者
不倫相手が、会社ではなく、私の家族に不倫の事実を明らかにすると言ってきている場合は違法ですか?

弁護士
家族に秘密にする自由への侵害として、会社にばらすと告げるのと同じで脅迫罪は成立する可能性はあります。また、同じく、ストーカー規制法違反にもなるでしょう。しかし、もし本当にばらされても、名誉毀損罪については成立しません。例えば不倫をしている女性が、相手男性の妻に不倫していることを暴露したとしても、妻は自分の夫が浮気していることを周囲に言いふらしたりはしませんよね?つまり伝播可能性がない以上は、名誉毀損罪の”公然性”の要件を満たさないので成立しないのです。これは、妻や夫といった配偶者だけではなく、子供や両親、親族に言いつけた場合も同様です。

相談者
では、民事的には責任追及はできるのでしょうか?不倫したことが家族に知れたら家庭崩壊もありえるのですが…

弁護士
これも、会社にバラすと告げられたのと同様に、賠償請求は可能ですが額的にはかなり低いとみていいでしょう。ただし、本当にばらした場合、不倫の事実を知った配偶者から、貞操侵害を理由とした慰謝料請求をされる可能性はありますね

不倫相手の配偶者が、会社や家族にばらすと脅してきている

相談者
不倫していることが、相手の配偶者に知れてしまいました。その配偶者から、会社や家族に公開すると言われていますが、これは違法ですか?

弁護士
不倫相手の配偶者のケースでも、不倫相手が会社にばらすと脅したケースと同様に、脅迫罪や名誉毀損罪が成立する可能性はあります。ただし、ストーカー規制法違反にはなりません。なぜなら、ストーカー規制法は、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的(2条)」がないと適用されないからです。”会社にばらす”と脅してきている目的は、自分の配偶者を寝取られたことに対する復讐心や恨みの感情であって、恋愛感情が満たされなかったための怨恨の感情とは別物であると考えられます。

相談者
では、民事上の責任についてはどうでしょうか?

弁護士
もし不倫相手の配偶者が、会社や家族に不倫の事実をばらしても、先述と同様に、経済的損失の賠償請求は認められないか、認められたとしてもかなり低額になるでしょう。なお、慰謝料額については、不倫相手本人がばらした場合に比して、さらに低額になる可能性があります。理由としては、不倫相手の配偶者は完全なる被害者であって、その被害者が不倫の事実を会社や家族に連絡してくることは、ある程度の社会的正当性が認められると考えられるからです。

弁護士
なお、W不倫のケースでは、不倫当事者の互いの配偶者がそれぞれ不貞の事実を認識することになりますので、互いの配偶者がそれぞれ不倫当事者に対して慰謝料請求の訴訟合戦を繰り広げる可能性もでてきます。

慰謝料を支払わなければバラすと脅されている

相談者
慰謝料を払わなければ不倫していたことを会社や家族にばらすと言われていますがこれは犯罪ですか?

弁護士

恐喝罪という立派な犯罪です。

恐喝罪(刑法249条)
1.人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する

未遂の場合も250条で処罰されます。
先述したように、不倫を会社や家族にばらすと告げることは脅迫罪に該当しますが、さらに、脅迫してお金や物を交付させれば恐喝罪になります。

相談者
10年以下の懲役ですか。随分と罰則が重い罪なのですね…
ちなみに、この脅しの台詞を言ってきたのが誰なのかによって恐喝罪が成立するかどうかが変わりますか?

弁護士
不倫相手でも不倫相手の配偶者でも等しく成立します。また、自分の配偶者が自分に言ってきた場合でも成立します

相談者
自分の配偶者が自分を恐喝するとはどのような状況ですか?

弁護士
例えば、浮気したことが自分の妻にばれて、妻が離婚を考えたとします。離婚の際に財産分与と合わせて不貞の慰謝料請求をする際に、受け取る総額を多くするためには慰謝料を多くとらなければなりません。そこで、口止め料的な意味合いで、「会社に知られたくないならこちらの提示した慰謝料額を満額払え」と夫に言うようなケースです。夫は離婚した後も会社に残って働き続けるわけですからこの台詞は恐怖でしかないでしょう。

相談者
離婚を決意すると思い切った行動に出るものですね…実際に恐喝罪で逮捕される事例は多いのでしょうか?

弁護士
恐喝罪に限らず、現実的には、脅迫罪や名誉毀損罪、ストーカー規制法違反で逮捕される事例はそこまで多くはありません。というのは、被害者が警察沙汰にはせずに、弁護士を介入させて相手と交渉することがほとんどだからです。これにより相手の脅し行為が収まって事件化する件数が少なくなるという仕組みです。

相談者
しかし、中には、不倫をばらすと脅してきた相手方を警察に突き出して刑事罰を与えたいと考える人もいるのではないでしょうか。その場合、警察は本当に動いてくれますか?

弁護士
実務上は、この手のケースで、脅迫や名誉毀損で警察が被害届や告訴状を受理してくれる案件はけして多くありません。たしかに、された側にとってみれば深刻な問題ではありますが、警察からしてみれば、男女トラブルの延長線上の出来事と捉えている部分もあります。不道徳なことをした尻拭いまでさせられていたら業務がパンクするというの本音ではないでしょうか。

弁護士
しかし、ストーカー規制法と恐喝罪では、警察は比較的迅速に対応しています。その理由として、ストーカー被害については、昨今ニュースでも取り上げられていますが、殺人等の凶悪事件への発展の恐れがあるためです。恐喝被害については、法定刑が脅迫罪と比べても遥かに重いことからもわかるように、”より悪質な犯罪”として規定されているため、警察も本腰を入れて動いてくれやすいのです。

社内不倫が相手の配偶者にばれて会社を退職しろと脅されている

相談者
同じ職場の既婚女性と不倫をしてしまいまして、それが相手の配偶者に知れて、今すぐ会社を退職しろと言われています。
断るなら社内不倫を会社の上層部に洗いざらい話すと脅されています。これは違法にはならないのでしょうか?

弁護士

不倫相手の配偶者からすれば、今後も不倫当事者が同じ職場で働き続けることに不安や不快感の感情を抱くのは自然ではあります。しかし、会社にばらすと脅迫して退職を迫ることは犯罪行為となります。具体的には、刑法の強要罪という犯罪に該当する行為です。

強要罪(刑法223条)
1項:生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。
2項:(省略)
3項:前2項の罪の未遂は、罰する。

弁護士
たとえ社内不倫をしたとしても、相手の配偶者に言われたら会社を辞めなくてはならないという法的な義務がありませんので、”不倫を会社にばらす”という名誉に対する害悪を告知して退職に追い込めば強要罪が成立するのです。もし辞めるに至らなかったとしても未遂罪は成立します。

相談者
会社を辞めずに済むのですね…でも、その配偶者はかなりご立腹で、辞めないなら会社に乗り込んで暴露してやると息巻いているのですが、職場に勝手に押し入ることは違法ではないのですか?

弁護士

社内不倫を職場の人に暴露する目的で会社の建物に押し入ることは正当な理由がないため、住居侵入罪が成立する可能性があります。

住居侵入罪(刑法130条)
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

もちろん、上司や同僚を問わず、社員の誰かしらに社内不倫の事実をばらせば、他の事例と同様に名誉毀損罪の成立可能性があります。

相談者
考えたくもないことですが、もし職場に乗り込んできてわめき散らしたら他の犯罪にも触れますか?

弁護士

そのわめき散らす行為により会社内の業務に支障をきたしたのであれば、威力業務妨害罪が成立します。

信用毀損罪・業務妨害罪(刑法223条・234条)
第233条
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第234条
威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。

弁護士
ここで威力とは、少し難しい表現ですが、”暴力までは至らないが人の意思を制圧する勢力”を意味します。勝手に職場に侵入したうえで、社内不倫の事実を大声で叫んだり、怒鳴りつけて退職を迫るなどの行為をすれば、それはまさに”威力”をもって仕事(業務)を妨害したといえます。

別れるなら自殺してやると言われている

相談者
不倫相手に別れを切り出したところ、「別れるなら自殺する」と言われています。死なれたらと思うと怖くて関係を解消できません。これは、恐怖心を与えられているので脅迫罪に該当するのでしょうか?

弁護士
脅迫罪が成立するには、「人(自分以外の人)の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知」しなければなりません。この点、”自殺する”という発言は、発言者自身の生命を害するものであって、他人に害を及ぼす内容ではありません。ですので、脅迫罪は成立しません

弁護士
ただし、例えば、「あなたの家の前で焼身自殺してやる」と言われたようなケースでは、あなたの家に延焼する可能性もあるわけです。そうすると、あなたの財産(家)や、あなたや家族の生命・身体に対して害を与えることを告知したことになりますので脅迫罪が成立する可能性があります。
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不倫で脅迫されたときの対処法

相談者
先生、これまでは不倫で脅迫することの違法性について色々と教えてもらいましたが、具体的にどう対処すればよいのでしょうか。私には妻と子供もいますし、そう簡単に会社を辞めるわけにはいきません。妻子や会社に知られずに解決する方法はあるのでしょうか?

弁護士
冷たい言い方になりますが、”確実に秘匿できる対処法”といったものはありません

相談者
そうなんですか!?例えば、内容証明郵便を送るとか、警察に逮捕してもらうとかはどうですか?

弁護士
内容証明郵便は単なる手紙に過ぎません。脅してきている相手がそれを読んだところで、不倫をばらすことは容易にできます。また、警察に逮捕されたとしても初犯なら高確率で執行猶予がつきますし、そうでなくとも必ずまた一般社会に舞い戻ってきます。その後、報復であなたの自宅や職場に乗り込んでこない保証はありませんよね。

相談者
それはそうですが…インターネットで色々調べると、脅してきている相手に内容証明郵便で警告を与えると事態が収まるとう記述もあるのですが…

弁護士
なるほど。ネットには情報が氾濫していて、あなたは何を信じて行動すればいいのか見失っている状態だと思われます。それでは、これから3つの対処法を紹介しますので、あなたの望む、”家族や会社に知られずに解決する”にはどの対処法が向いているのかを一緒に検証していきましょう

1.警察に被害届を出す

弁護士
相手の言動次第では、脅迫罪や恐喝(未遂も含む)、強要(未遂も含む)、ストーカー規制法違反などの犯罪に該当することは先述しました。警察が被害届を受理してくれれば捜査が開始される可能性がります。もし逮捕に至れば身柄拘束されますのでひとまずは安心できます。

相談者
”ひとまず安心”というのは、やはり、報復の懸念があるということでしょうか?

弁護士
全く無いわけではないですが、ケースとしては稀です。理由としては、初犯であれば大抵のケースでは執行猶予付きの判決となるのですが、執行猶予期間中に法に触れるような報復行為をすれば猶予が取り消されて刑務所暮らしとなりますので、復讐した時の自分に跳ね返ってくる損害が大きいからでしょう。

弁護士
また、当初は頭に血が上って感情的になっていた加害者も、逮捕されて刑事裁判にかけられている段階で、自分が犯した罪を認識し冷静さを取り戻してくるのが普通です。釈放されるまでずっと、怨恨の感情を維持できる人の方が少ないでしょう。もちろん相手も人間ですので、確実にそうだとは言い切れませんが。

相談者
では、不倫をネタに脅されたら直ぐに警察に駆け込んだほうが良さそうですね

弁護士
幾つかの問題点もありますので必ずしもそうとは言えません。
まず第一に、もし被害届が受理されても即逮捕とはなりません。まずはあなたが警察に協力して、長時間にわたる事情聴取を受けることになります。そしてそれをもとに警察は捜査を開始し、証拠が固まれば逮捕に踏み切ります。その間に相手が暴走して不倫の事実を周囲に暴露しないとも限りません。

相談者
たしかに相手が興奮状態にあれば時間を引き延ばすのは容易ではないかもしれませんね…

弁護士
そうですね。また、もし加害者が逮捕・起訴されて刑事裁判になったときは、あなたが証人として出廷しなくてはならないこともあります。裁判は平日の日中に行われますのでお仕事を休まなければならなくなります

相談者
仕事が忙しくてとてもじゃないですが休みをとることはできません。出廷を拒否することはできないのでしょうか?

弁護士
刑事訴訟法第143条で、原則として裁判所は誰でも証人として呼んで尋問できるとされています。出廷を拒否すれば刑事訴訟法151条で、10万円以下の罰金または拘留に処される可能性があります。罰金で済んだとしても前科がついてしまうことになります。

弁護士
また、検察が被告人を有罪にもちこむために、被害者であるあなたに検察側証人として出廷を求める可能性は高いでしょう。自分で被害届を出して相手の処罰を望んだのに、検察側証人の出廷協力をしないというのは筋が通らない話になってしまいます。

相談者
仰る通りですね。協力もせずに自分に都合の良い結果だけ求めることはできませんね。

弁護士
さらに、もう一つ、最も大きな問題点が残っています。それは、警察が現場検証のために自宅や会社に来てしまうことがあるということです。

弁護士
え?!被害者である私の自宅や勤務先に現場検証に来ることがあるのですか?!

弁護士
全ての事案でそうなるわけではないですが、そういうケースも少なからずあります。例えば、あなたが、「慰謝料を払わなければ会社に不倫していたことをばらす」とメールで脅された場合、そのメールを受信したのが自宅や会社にいる時だったとすれば、その受信場所が犯行現場として扱われることがあります。犯行現場である以上は、そこに警察が来て、写真撮影等の現場検証を行うことは当然の流れです。

相談者
色々と話を聞いていると、妻子や職場に知られたくない人にとって被害届を出すことはリスクが高すぎますね…

弁護士

そうですね。被害届の提出はお金がかからない、告訴よりも比較的受理されやすいというメリットはあるものの、まとめると次のようなデメリットがあります

  • 被害届が受理されても捜査が開始されるかどうかは警察次第
  • 捜査が開始されたとしても逮捕してくれるかどうかは不明
  • 逮捕されるにしても、被害届の提出から逮捕までかなりの日数がかかることもある
  • 刑事裁判に被害者が証人として出廷しなくてはならない可能性がある
  • 自宅や会社に警察が現場検証に来ることがある

弁護士
こういった理由から、家族や会社に不倫の事実を知られたくないことを優先するのであれば、被害届は適任ではないかもしれません。
ただし、加害者が、アナタやアナタの家族の生命や身体に危害を加えるような発言や様子がみられるようであれば躊躇無く警察に駆け込んでください。緊急性の高い案件であれば警察もすぐに対応してくれるでしょう。

内容証明郵便を送る

相談者
不倫をネタに脅迫してきている人に、内容証明郵便で警告を出せば事態が収まると書いてあるサイトをネットで見つけたのですが、そもそも内容証明郵便とはなんでしょうか?

弁護士
内容証明郵便とは、いつ、誰が誰にたいし、どんな内容の文書を送ったのかを証明してくれる郵便局のサービスです。言った言わないのトラブルになった際に活用できる便利なサービスですが、法的な力はなにもないので、いわば単なる手紙と同じです。

相談者
でもそのサイトには、「これ以上の脅迫・恐喝行為をするなら警察に訴える」と書いて内容証明郵便で送れば、加害者も逮捕を恐れて何もしてこなくなると説明されていましたが…

弁護士
それでは、逆に聞きますが、それは内容証明郵便でないと伝えられないことですか?今の時代、メールやLINEなどでもメッセージは送れますし形にも残ります。裁判においても電子メッセージは証拠として採用されています。

相談者
たしかに言われてみれば…法的効力がないのであればメールと変わらないですね

弁護士
そうですね。それともう一つ質問したいのですが、アナタが逆の立場ならどうでしょう。つまり、不倫の末に相手と揉めて、愛情が憎しみに変わっている状況で、相手から一方的に「アナタは犯罪を犯している。これ以上やるなら警察に突き出すよ」と返事すらできない手紙が届いたら、アナタはどう感じますか?

相談者
私が脅している方の立場だとしたら…
自分が脅しているのが悪いとはいえ、一方的に責められている気分がして腹が立つかもしれませんね…

弁護士
まさにそこなんです。不倫トラブルの難しい点は。
もともとは不倫とはいえ恋愛感情は存在していたわけですので、関係が拗れると余計に相手を恨みやすい傾向があります。可愛さ余って憎さ百倍という諺が当てはまるかもしれませんね。

相談者
仰る通りですね。では、内容証明郵便を加害者に送るのは逆効果なので一切しないほうが良さそうですね…

弁護士
矛盾しているようですが、内容証明郵便が全く意味をなさないというわけではありません。例えば、内容証明郵便を送って警告を与えたにもかかわらず、不倫していることを会社にばらされたとします。警察としても、被害者が警告を与えた後に行動を起こすのは悪質だと判断して、逮捕に踏み切ってくれる可能性が若干高まります。ただしこれは事後的な効果ですので、不倫を周囲に知られたくないという希望には沿わない結果ですね。

弁護士
それともう1点、弁護士を代理人としてたてて、代理人弁護士として内容証明郵便を送る方法もあります。弁護士は法律家の中で唯一、刑事告訴の代理ができる権限を国から与えられていますので、相手に与える警告の重みが違います。一般の方が刑事告訴をしても受理してくれない案件でも、弁護士が代理すると、事件として取り扱ってくれる可能性は高くなるからです。

相談者
たしかに弁護士が味方についているとなると、相手も行動を起こすのを躊躇してくれるかもしれませんね。

弁護士
はい。ただし、アナタの名前入りで内容証明郵便を送ろうが、代理人弁護士の名前入りで送ろうが、相手にしてみれば一方的に責められている気持ちになることには変わりません。感情的になって暴走して、不倫をしていたことを暴露してしまうリスクは完全には拭えないのです。

弁護士に交渉してもらう

相談者
被害届の提出や、内容証明郵便の送付のリスクについては理解できましたが、ではいったいどうすれば家族や会社に知られずに穏便に解決できるのでしょうか?

弁護士
先ほどもお伝えしましたが、警察への被害届も、内容証明郵便の送付も全く効果がないわけではありません。しかし、物事には順序というものがあります。恋愛感情・愛情・憎悪といった感情が交差する男女トラブルにおいては、まずは相手の話を聞くことから始めなくてはなりません。

相談者
既に相手には私から何度も自分の考えや気持ちを話してきましたがそれでも今現在このような状況です…

弁護士
不倫の当事者や関係者の間でいくら話をしたところで収拾はつかないでしょう。逆に相手の感情を逆撫でしてしまうことも考えられます。ここでは、当事者とは無関係な第三者、特に、不倫や脅迫問題に強い弁護士を介入させることをおすすめします。

相談者
共通の友人や知人を間に挟むのと、弁護士を介入させるのとでは相手の受け止め方は違いますか?

弁護士
これも、立場を逆にして考えてみればわかることです。逆にあなたが脅している側の立場であったとして、相手が共通の友人・知人に事を話して、その友人知人がアナタを諭してきたとしたらどう受け止めますか?

相談者
まず、私が感情的になって相手を脅迫したり恐喝したりしている事実を友人知人に漏らされたことで恥をかかされたと感じるでしょうね…それに、まるで複数人から責められているようで追い詰められた気分になると思います。

弁護士
そうですね。結果的に、内容証明郵便を一方的に送りつけるのと同じで、相手を逆上させかねない行為です。それに対し、弁護士はあくまでも”仕事として”あなたの代わりに相手と話をする役目を担っています。あくまでも業務として関わっていることは相手も理解はしてくれます

相談者
たしかに、弁護士は代理交渉することを仕事として引き受けているというのは世間一般で認識されていますね。

弁護士
はい。ですので、感情を荒げてアナタを恫喝している相手でも比較的冷静になって話ができる相手として、弁護士は最適な立場にあるといえます。もちろん相手も人間ですので、必ず穏便に事が進むとは言い切れませんが、弁護士の交渉力次第で事なきを得る可能性は高まるでしょう。

相談者
では、弁護士に相手との交渉を依頼した場合、どのような流れになるのでしょうか?

弁護士
まずは相手に電話やメールで連絡を入れ、話し合いの場を設けたい意思を伝えます。こちらの一方的な希望や考えを伝えるのではなく、相手の言い分もしっかりと聞く姿勢が大切です。もちろん状況に応じてこちらも毅然とした対応をとらなければならないこともあります。弁護士の連絡にも応じない場合には最後の手段として内容証明郵便による警告もありえますし、さらには、即刻刑事告訴の手続きに入ることもあります。この判断は、これまでの経験に基づいて弁護士が判断することになります。

相談者
そう考えると、交渉してもらう弁護士選びは本当に大事ですね。今後の私や家族の人生がかかっていますので。

弁護士
手前味噌になりますが、当弁護士事務所では、家族や職場に知られずに脅迫や恐喝案件を解決させることをモットーとしております。日本一気軽に相談できる法律事務所ですので気兼ねなくご連絡ください。親身に誠実に対応させていただきます。
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