離婚することが決まった場合、役所に離婚届を提出する必要があります。これは、離婚が協議で決まった場合でも、調停など家庭裁判所で決まった場合でも同様です。

しかし、いざ離婚届を提出しようとする際には、みなさんもつぎのような疑問を持つのではないでしょうか?

  • 「離婚届は、どこの役所に提出すればいいの?」
  • 「内容は、どんなふうに書けばいい?」
  • 「離婚届を提出する際、ほかに何か必要なものはあるの?」

慣れないことをする場合、たくさんの疑問が起こるものです。

今回は、この「離婚届」をテーマに解説させていただきます。

離婚届の具体的な書き方や、提出すべき役所がどこなのか詳しく解説します。

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この記事の目次

離婚届の事前準備

離婚届を書く際には、事前の準備が大切です。

あらかじめ離婚に関する条件などに関し当事者間で充分に話し合いをして、各事項について合意しておく必要があります。

事前に必ず決めておくべきこと

離婚届を書く場合には、その記載内容となる項目について、事前に当事者で取り決めをしておくことが必要となります。

具体的には、つぎのような事柄に関して夫婦間で合意しておかなければなりません。

これらの各項目は、離婚届を書く際に必要となる事項です。

なお、現実の事例では、結婚に際して妻が夫の名字を名乗り、離婚時には夫の戸籍から妻が抜けることが圧倒的多数に上っています。そのため、これ以降の解説では夫の戸籍に妻が入っていると仮定して解説させていただきますので、ご了承ください。

親権者をだれにするのか

夫婦の間に未成年の子供がいる場合、離婚後どちらが引き取って育てることになるのか決めておく必要があります。つまり、親権者をどちらにするのか、という問題です。

日本における離婚の事例では、母親が親権者となり、子供を引き取るのが圧倒的に多くなっています。しかし、当事者の協議に基づき、父親を親権者と定めることももちろん可能です。

親権者を誰にするのか協議が成立しない場合には、家庭裁判所で調停などを経て親権者が決められることになります。

なお、離婚届を行うに際して親権者をどちらにするかが決まっていない場合には、離婚届が受理されない扱いとなっています。

戸籍をどうするのか

結婚に際して名字(氏)を変更した妻は、離婚が成立した場合、夫の戸籍から抜けることになります。

夫の戸籍から抜けた場合、妻の戸籍をどうするのかに関しては、妻の選択に従いつぎの2つのパターンが認められています。

以前の戸籍にもどる

離婚した場合、原則として結婚前の戸籍にもどることになります。一般的には、結婚前の両親の戸籍にもどるパターンが多いでしょう。

ただし、戸籍に入っていた人が全員死亡したりするなどの理由により以前の戸籍が除籍となっている場合には、その戸籍は閉鎖されているため以前の戸籍にもどることはできません。この場合には、新しい戸籍が作られることになります。

なお、離婚後子供を引き取り自分の戸籍の中に子供を入れたい場合には、このパターンを選択することはできません。戸籍の中には、親子二世代までしか入れないというルールがあるためです(後述)。

新しい戸籍を作る

離婚しても以前の戸籍にもどらず、妻だけの戸籍を新しく作ることも可能です。

離婚した場合、妻は夫婦の戸籍から抜けることになり、上記のように原則として以前の戸籍にもどることになります。しかし、離婚届に際して以前の戸籍にもどらず新しい戸籍を作ることを希望した場合、妻のためにまったく新しい戸籍が作られることになります。

離婚に際して子供を引き取り、その子供を自分の戸籍の中に入れたい場合には、こちらを選択しなければいけませんので、ご注意下さい。

離婚後の名字をどうするのか

結婚する場合には、夫婦のどちらかが名字を変更し、相手方の氏を名乗ることになります。日本では妻が夫の名字を名乗ることが圧倒的に多くなっています。

離婚届を書く際には、離婚後に名乗ることになる妻の名字をどうするかについて決めておく必要があります。

離婚すると当然に旧姓にもどる

離婚が成立した場合、法律上の扱いでは、妻は当然に旧姓にもどることになります。

このため、はじめから妻が旧姓にもどることを希望している場合、特別な手続きは必要ありません。

婚姻中の名字を名乗りたい場合

離婚する夫婦当事者の事情によっては、離婚後も結婚中の名字を名乗り続けたい場合があります。これを「婚氏続称」といいます。妻が会社などで働いていたり、子供の学校での影響などを考慮して婚氏続称を希望する事例が多く見受けられます。

離婚後において婚氏続称をするためには、法律で定められた一定の手続きが必要となります。具体的には、離婚成立の日から3か月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届出(婚氏続称届)」を役所に提出しなければいけません(後述)。

事前に決めておくことが望ましいこと

離婚届を書く際には、つぎのような事柄について夫婦で取り決めをしておくことが望ましいと言えます。

これらの事項は、離婚届の記載事項の一部となっているからです。

面会交流について

夫婦の間に未成年の子供がいる場合、離婚に際して子供を引き取らなかった配偶者には、定期的に子供に会う権利が法律上認められています。これを「面会交流権」といいます。

離婚する際には、この面会交流権に関しても取り決めしておくと後のトラブルを未然に防ぐことができます。

面会交流に関する取り決めの有無については、離婚届の記載事項となっています。離婚届の記載上は、あくまでも面会交流に関しての取り決めがあるかどうかについてチェックをするだけとなっています。しかし離婚後のトラブルを防ぐためにも、面会交流に関しては、その頻度や方法など具体的に決めておく方がよいでしょう。

養育費の分担について

離婚する夫婦の間に未成年の子供がいる場合、離婚に際して夫婦のどちらか一方が子供を引き取り育てることになります。この際、子供を引き取らなかった方は、子供を引き取る相手に対して毎月養育費を支払う必要があります。

当事者の協議によって離婚する場合には、養育費の支払いに関しても取り決めをしておく必要があります。養育費の取り決めをする場合には、養育費を支払うべき期間や毎月の金額など重要事項について明確に決めておくことが大切です。そして、当事者の取り決め事項を書面に残しておくことが重要になります。

なお、養育費の取り決めの有無に関しては、離婚届の記載事項となっています。

「離婚届」の用紙を入手する

離婚届を書く際には、当然ですが、まず最初に離婚届の用紙を手に入れる必要があります。離婚届の用紙に関しては、一定のひな形はありますが、基本的に役所ごとに利用すべき用紙が決まっています。このため、実際に離婚届を提出する役所で利用されている用紙を入手する必要があります。

ダウンロードで入手できることも!

離婚届の用紙に関しては、役所によってはインターネットからダウンロードできるようにしているところもあります。この場合には、ダウンロードしたものをプリントアウトすることで離婚届の用紙を入手することができます。

A3サイズが必要

離婚届には記入すべき項目が多いため、届出の用紙はA3サイズと少し大きめの設定となっています。

このためインターネットからダウンロードしたひな形を実際に利用するためには、つぎのようなプロセスが必要となります。

A3でプリントアウトする

ダウンロードした離婚届のひな形は、プリントアウトしなければ利用できません。

もし、A3サイズに対応したプリンターを持っている場合には、A3でプリントアウトするのが一番手っ取り早い方法です。

しかし、A3サイズまで対応しているプリンターは、なかなか身近にないのが一般的ではないでしょうか。その場合には、つぎの方法を試みる必要があります。

A4を拡大コピーする

ご家庭にある一般的なプリンターは、A4までしか対応していないものがほとんどだと思います。この場合には、ダウンロードした離婚届のひな形をA4サイズでプリントアウトしましょう。そしてその後、コンビニなどのコピー機でA3サイズに拡大してください。

こうすることでネットからダウンロードした離婚届のひな形を、A3サイズにすることが可能です。

なお、コピーする際には、用紙の向きに注意が必要です。間違った向きで拡大コピーしてしまうと、コピーをやり直さなければいけません。

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離婚届の提出先について

離婚届の提出先は、厳密には「届出人の本籍地又は所在地の市役所、区役所又は町村役場」とされています。このため、つぎのような市区町村の役場であれば、離婚届を提出することができることになります。

①本籍地を管轄する役所

離婚届は、夫婦の本籍地を管轄する役所に提出することが基本となります。いわゆる「夫婦の戸籍がある役所」です。

もちろん、つぎに述べるように本籍地を管轄する役所以外でも離婚届を提出することはできます。しかし、その場合には離婚届のほかに戸籍謄本が必要となるなど、多少手間が増えることになるので注意が必要です。

本籍地の確認方法

上記のように離婚届は、届出を行う者の本籍地を管轄する役所に提出することが基本と言えます。その際には、まず夫婦の本籍地がどこなのか確認する必要があります。

ご自分で本籍地を覚えている場合には、もちろん問題ありません。しかし、意外とみなさんも自分の本籍地を覚えていない方が多いのではないでしょうか?

そのような場合には、つぎのような方法で自分の本籍地を確認することができます。

免許証で確認する

自分の本籍地がどこであるのか知りたい場合、自動車の運転免許証を利用するのがもっとも簡単な方法です。免許証上には記載事項のひとつとして、「本籍地」が記載されているからです。しかし、この方法は現在の運転免許証では使えなくなっています。現在では個人情報保護の観点から、免許証上の本籍地の記載が省略されることになっているからです。この際には、つぎのような方法で本籍地を確認することができます。

警察署の端末で確認

警察署には、現在発行されている免許証の登録情報が確認できる専用の機械が設置されています。運転免許証の発行を受けた際に設定したパスワードを利用すると、免許証に登録されている各種情報を確認することができるようになっています。この情報の中に「本籍地」が含まれているのです。

警察署に出向かなければならないなど面倒な方法ではありますが、本籍地を無料で確認できるため、費用を安く抑えることができます。

住民票で確認する

現在の住所を管轄する市区町村の役場では、住民票(正確には「住民票の写し」)を入手することができます。この際、住民票に本籍地を記載するように求めることができるのです。

このため、現在の住所地の役所において「本籍地を記載した住民票」を申請することで自分の本籍地がどこなのかを確認することができます。

ただし、この方法では無料で本籍地を確認することはできません。それぞれの役所が定める手数料を支払う必要があります。

コンビニで入手可能なことも

現在多くの市区町村では、住民票などは住民基本台帳カードやマイナンバーカードを利用することにより、コンビニの端末を利用して入手することが可能となっています。

この場合には、基本的に24時間いつでも住民票を入手することができるため、非常に便利な制度です。離婚届を書く際には住民票を手元に用意しておくと、なにかと便利なことが多いものです。このため、離婚届の準備として住民票を入手しておくことをおすすめします。

なお、住民票を申請する際には、かならず「本籍地の記載のあるもの」を入手するようにしてください。

②所在地を管轄する役所

離婚に関する届出は、届出をする人の所在地を管轄する役所で行うことも可能です。

この場合、基本的には住民票上の住所地を管轄する役所に提出するのが、もっとも一般的でしょう。

ただし、本籍地と住所地が異なる場合には、届出に際して戸籍謄本が必要となるので注意してください。戸籍謄本を忘れてしまうと、離婚届が受け付けてもらえなくなってしまします。

③在外公館

離婚当事者が海外にいる場合、離婚届は、各国に設置されている総領事館や大使館など在外公館に提出することもできます。

住民票や戸籍謄本を用意しておくと便利!

離婚届には、記入すべき項目がたくさんあります。離婚届は、役所に提出する厳格な書類ですから、間違った記載があっては大変です。最悪の場合には、離婚届が不受理(受理の保留)となり、協議離婚の場合には離婚の成立が遅れることになってしまいます。

そのようなことを防止するためには、離婚届を書く前に住民票や戸籍謄本を用意しておくことがお勧めです。住民票や戸籍謄本の中には、離婚届に記入すべき事項が、いくつも明記されているからです。

離婚届を書く際には、必要事項に関してこれらの書面の記載どおりに書くことで、離婚届が不受理などになる恐れを低下させることができるのです。

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離婚届に記入すべき14のポイント

離婚届には、意外とたくさんの記入項目があります。離婚届を書く際には、これらを不足することなく記入しなければなりません。離婚届の記載に万一不備があった場合、せっかくの離婚届も不受理または受理が保留されることになってしまいます。

こちらでは離婚届の記載事項に関して各項目ごとに、順を追って解説させていただくことにしましょう。

使用すべき筆記用具について

離婚届を書く際にはエンピツなど、すぐに消せるような筆記用具を使うことはできません。また、ボールペンであっても、やはり消せるタイプのものは使用禁止です。離婚届を記入する場合には、黒色のボールペンやサインペンを使用して記載するのがもっとも無難でしょう。

また、書き間違ってしまった箇所については、一定の決まった方法で訂正することが必要です。修正液などを利用して訂正することは禁止されています(後述)。

①届出をする日付

離婚届を提出する際には、当然のことですが提出する日付を記載する必要があります。「届出の日付」です。これは用紙の一番左上、タイトルである「離婚届」のすぐ下に記載する場所があります。

こちらには、実際に役所に提出する日付を記入してください。また、この日付を記入する場合は、西暦ではなく和暦を使用したほうがよいでしょう。役所に届出等を行う際の日付は、基本的に「令和」など和暦を使用するのがルールとされています。

離婚届を書く段階では、まだ提出日が明確に決まっていない場合には、とりあえず空欄のままでよいでしょう。その場合には、実際に役所に提出する日またはポスト投函する日(離婚届を郵送する場合)に、忘れず日付を記入するようにしてください。

郵送で提出する場合の日付とは

離婚届は、役所に郵送して提出することも可能とされています。

この場合、離婚届に記載すべき「届出の日付」は、ポストに投函する日付を記載するのが一般的です。ただし離婚届を役所に郵送する場合においては、法律上離婚が成立するのは、実際に役所で離婚届が受理された日となります(協議離婚の場合)。

受付日と受理日について

離婚届の受理日は、非常に大切な日付となります。なぜなら日本の離婚の圧倒的多数を占める協議離婚は、離婚届の受理日に離婚が成立することになるからです。

それでは実際に離婚届を提出した場合、「受理日」はいったい、いつになるのでしょうか?

離婚届の「受付日」

離婚届を役所が受領した場合、その受領日が離婚届の「受付日」となります。

つまり、実際に窓口で離婚届を提出した場合には、その日が受付日です。郵送で提出した場合には、役所に届いた日が受付日となります。

離婚届の「受理日」

離婚届が提出された場合、役所ではその内容に不備がないかどうか審査することになります。不備がなかった場合、離婚届は、はじめて役所に受理されることになります。しかし審査が終了するまでの時間は、場合によっては数日かかることもあり得ます。しかし、離婚届に不備がなく無事受理された場合には、離婚届の「受付日」が「受理日」とされる扱いとなっています。

つまり、協議離婚が成立する日付は、つぎのようになると考えてよいでしょう。

  • 離婚届を役所の窓口に提出した場合:提出した日
  • 離婚届を郵送した場合:離婚届が役所に到着した日

②離婚届提出の宛先

届出の日付のすぐ下には、届出の宛先となる「〇〇長殿」という項目があります。

この場所には、実際に届出をする市区町村の名前を記載することになります。

たとえば、東京都の台東区役所に提出する場合には「台東区長殿」などと記載します。

③「氏名」欄

「氏名」欄には、夫婦それぞれの氏名を明記します。この際、名字(氏)は、調停などによって仮にすでに離婚が成立している場合であっても、婚姻中に名乗っていたものを記載してください。また、使用すべき漢字は、戸籍に記載されているとおりに書く必要があります。欄の一番上には、ひらがなで読み方を記入します。

欄の一番下には、それぞれの生年月日も記載します。この生年月日も、離婚届の提出日のところで解説させていただいたのと同様、「昭和」や「平成」など和暦を使用したほうがよいでしょう。ただし、夫婦の一方が外国人の場合には、和暦ではなく西暦を使用するようにしてください。

配偶者が外国人の場合

夫婦の片方が日本人で、もう一方が外国人であることがあります。

日本の法律では、外国人は日本の戸籍に入ることができないことになっています。このため外国人と結婚した日本人は、その日本人のための戸籍が新たに作られる扱いとなっています。そして、結婚相手である外国人に関しては、新たに作られた戸籍の「身分事項欄」に名前や国籍などが記載されることになります。

この夫婦が離婚する場合には、離婚届の「氏名」欄には、戸籍上の氏名を記入することになります。結婚に際して日本人が、相手の外国人の名字を名乗ることにしていた場合には、その名前のとおり記載することになりますので、ご注意ください。

④「住所」欄

こちらには、住民登録をしている住所を記載してください。夫婦それぞれ記載する必要があります。

住民票の記載どおり、都道府県名から省略なしで記入してください。住所を省略し、ハイフン「-」を使った記載は認められていませんので注意が必要です。

なお、離婚届と同時に転居届も提出する場合には、こちらには転居先の住所を記載することになります。

また、それぞれの世帯主も併せて記載が必要です。

⑤「本籍」欄

離婚が成立するまで夫婦は同一の戸籍に入ることになっています。このため離婚届を提出する時点では、まだ夫婦は同じ戸籍に入っています。

この欄には、夫婦の本籍地を記入してください。結婚後、一度も引っ越しなどをしたことがない場合には、本籍地は現住所と同じである可能性があります。

「筆頭者の氏名」に関しては、戸籍謄本を参考にして、その氏名を記入することになります。「筆頭者」とは、戸籍の一番初めに氏名の書かれている人のことを言います。

⑥「父母の氏名・父母との続き柄」欄

離婚する夫婦それぞれの父親と母親の名前、そして親との続き柄を記入します。

続き柄に関しては、注意すべきことがあります。二番目の男の子や女の子のことを、世間では「次男」「次女」などと書き表すことが一般的です。しかし、実際には「二男」「二女」が正式な表記なのです。このため、離婚届の続き柄の欄には、上記のように記載する必要があります。「長男」「長女」に関しては、そのまま記入して問題ありません。

なお、もし養父母などがいる場合には、「その他」欄に同様のことを記入することになります。

なお、母の氏名に関しては、つぎのような扱いとなりますので、ご注意ください。

両親ともに結婚中で存命の場合

父母が離婚などすることなく、両親とも存命している場合、父母は同一の戸籍に入っています。同一の戸籍に入っている者は氏も同一であるため、この場合には「父の氏名」には氏名をそのまま記載しますが、母の氏名に関しては「氏」を省略し「名」だけを記載することになります。

親が死亡している場合

両親が離婚することなく、どちらか一方または両方とも死亡していることがあります。

この場合には、上記と同様、母の氏名に関しては「氏」を省略し、「名」だけ記載すればよいことになります。

両親が離婚している場合

両親が離婚している場合、両親はそれぞれ別々の戸籍に入っていることになります。両親が別の戸籍に入っている以上、両親それぞれの氏名を省略することなく記入する必要があります。

⑦「離婚の種別」欄

こちらには、今回の離婚がどのように成立したのかを記入します。協議離婚の場合には、「協議離婚」の□をチェックします。

なお、協議離婚以外の離婚の場合には、それぞれ法律上離婚が成立した日付も記入する必要があります。法律上の離婚成立日に関しては、後述します。

記入すべき日付について

協議離婚は離婚届の受理によって、法律上離婚の効果が発生します。しかし、それ以外の離婚の場合には、離婚の成立日はそれぞれです(後述)。

記入すべき具体的な日付に関しては、家庭裁判所から入手した書類を確認してください。

離婚が調停や和解離婚、認諾離婚で成立した場合には、裁判所によってそれぞれの調書が作成された日付が離婚の成立日となります。これに対して審判や判決によって離婚が成立した場合には、審判・判決が確定した日に離婚が成立することになります。この場合には、審判書や判決書だけでなく、離婚届には「確定証明書」の添付も必要となります。この確定証明書を確認することで、法律上の離婚成立日が分かります。

⑧「婚姻前の氏にもどる者の本籍」欄

結婚に際して名字を変更した妻は、離婚することによって法律上当然に旧姓に戻ることになります。

この場合、その妻は自分の戸籍をどうするのかに関して、つぎのどちらかを選択することになります。

以前の戸籍に戻る

以前の戸籍とは、通常の場合、結婚するときまで入っていた戸籍のことをいいます。

元の戸籍に戻ることを選択する場合には、その本籍地と戸籍筆頭者の名前をも記入することになります。この場合、両親の戸籍に戻ることが一般的でしょう。離婚届を間違いなく記載するためには、両親の戸籍に関しても手元に用意しておくと万全です。

子供を引き取るときには要注意!

上記のように、離婚する場合には両親など以前の戸籍に戻ることが認められています。しかし、このとき注意すべき点があります。離婚に際して子供を引き取り、子供も自分の戸籍に入れたい場合には、この方法は選択できないということです。戸籍に関する運用のルールは、親と子供2世代しか入ることができないこととされているからです。

このため、子供を引き取り自分の戸籍に入れたい場合には、離婚に際して「新しい戸籍を作る」を選択しなければなりません。

子供を自分と一緒の戸籍に入れたいにもかかわらず、間違って離婚届の際に「以前の戸籍に戻る」としてしまった場合には、分籍届など戸籍上の手続きが必要となります。

新しい戸籍を作る

離婚によって現在の戸籍から抜ける場合には、以前の戸籍に戻らず、まったく新しい戸籍を作ることも可能です。この場合、自分一人だけの戸籍が作られることになります。

夫婦の間に子供がいて、離婚に際して引き取り育てることになる場合、自分の戸籍の中に子供も入れたいと希望することがあります。この場合には、必ずこの「新しい戸籍を作る」を選択してください。「以前の戸籍に戻る」にした場合には、子供を同一の戸籍に入れることができなくなってしまいます(子供を一緒の戸籍に入れるためには、面倒な手続きが必要となります)。

離婚後の子供の戸籍について

離婚した場合、ややこしいのが子供の戸籍に関する問題です。

日本における離婚では、親権者として子供を引き取るのは圧倒的に母親が多くなっています。そして日本の婚姻では、結婚に際して妻が夫の名字を名乗ることが大半ですので、妻は夫の戸籍に入ることになります。このため、離婚した場合には、妻は夫の戸籍から抜けることになります。そして、夫の戸籍から抜けた妻は、離婚に際して従前の戸籍または新しく作られる戸籍のどちらかに入ることになります。

離婚しても子供は夫の戸籍のまま!

離婚するに際して、子供の親権者として妻が子供を引き取る場合には注意が必要です。

なぜなら、離婚届を出しただけでは子供の戸籍には変動がなく、夫の戸籍に入ったままになるからです。世間では、自分が親権者となって離婚届を出せば、子供に関しても自分の戸籍に入るものと勘違いしているケースが多数見受けられます。しかし、その考えは間違いなのです。

子供を自分の戸籍に入れる方法

離婚に際して、子供も一緒に妻の戸籍に入れたい場合には、離婚届とは別の手続きが必要となります。具体的には、つぎのような手続きが必要です。

  • 家庭裁判所で「子の氏の変更許可審判」を受ける
  • 子供に関して自分の戸籍への「入籍届」をする

離婚届とは別に、このような手続きを経ることによって、やっと子供を自分の戸籍に入れることができるようになるのです。

参考:「子の氏の変更許可」(裁判所サイト)

夫婦の一方が外国人の場合

日本人が外国人と結婚した場合、その日本人に関して新戸籍が作られます。この夫婦が離婚する場合には、戸籍上変動が発生しません。

このため、このような場合には、「婚姻前の氏にもどる者の本籍」欄への記入は不要となります。

なお、外国人との結婚に際して氏を変更している場合には、法律上当然に離婚によって旧姓にもどることがありません。もし、旧姓にもどしたい場合には、離婚成立後3か月以内に「外国人との離婚による氏の変更届」を役所に提出する必要があります。

結婚中の名字を名乗り続けたい場合

すでにご紹介したように、結婚に際して名字を変えた妻(または夫)は、離婚に際して旧姓に戻ることになります。しかし、何らかの事情によって結婚中の名字を名乗りたいというケースも世の中にはたくさん存在するものです。

そのような場合には、一定の届けを出すことにより、離婚後も結婚中の名字を名乗ることができます。これを「婚氏続称」といいます。

婚氏続称を希望する場合には、離婚成立後3か月以内に戸籍のある役所に対して「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出する必要があります。この届は、離婚届と一緒に提出することも可能です。

⑨「未成年の子の氏名」欄

この欄は、夫婦に未成年の子供がいる場合、夫婦のどちらが親権者になるのかを記入するための場所です。

すでにご説明したように、離婚する夫婦の間に未成年の子供がいる場合には、離婚後夫婦のどちらかが親権者になります。離婚届に際して、どちらが親権者になるか指定されていない場合には、離婚届は受理されない扱いとなっています。

「夫が親権を行う子」には、夫が親権者となると決めた子供の名前を、「妻が親権を行う子」には妻が親権者となる子供の名前をそれぞれ明記してください。

なお、この欄に書き間違いをした場合には、訂正箇所に関して夫婦両方の訂正印を押す必要があります。

⑩「同居の期間」欄

こちらには、夫婦が実際に同居を始めた日付と、別居することになった日付を記入します。

離婚届提出時点で、まだ別居していない場合には、同居を始めた日付のみを記載すればよいでしょう。

⑪「別居する前の住所」欄

夫婦がすでに別居している場合には、同居していた時の住所を記載してください。

まだ同居している場合には、こちらは空欄のままで結構です。

⑫「別居する前の世帯のおもな仕事と夫妻の職業」欄

同居していた時における、夫婦のおもな仕事についてチェックしてください。こちらは、夫婦どちらか収入の多かった方のものだけをチェックすれば足ります。

なお、「夫妻の職業」に関しては、必ず記入しなければならないものではありません。離婚届を出す日付が、国勢調査が行われる年の4月1日から翌3月31日までに該当する場合にのみ、記入が必要となります。ただし、上記期間外に離婚が成立しており、たまたま離婚の届出が上記期間内となった場合には記入不要とされています(例:3月中に調停離婚が成立し、離婚届を4月に入ってから提出するような場合など)。

夫妻の職業について記入が必要となる場合には、「夫の職業」「妻の職業」を具体的に記入してください。それ以外の場合には、空欄のままで結構です。

ちなみに、次回の国勢調査は2020年に行われることが予定されています。

夫妻の「職業」として記入すべき内容とは

上記のように、「夫の職業」「妻の職業」は国勢調査が行われる年の4月1日から翌3月31日までの間に離婚届を提出する際のみ記入すればよいことになっています。

それでは離婚の届出がたまたまこの期間に該当し、夫妻の職業を記入しなければいけない場合、いったいどのように記入すればよいのでしょうか?

この点に関して注意が必要なのは、この欄には一般的な職業名を記載するのではないということです。つまり、この欄には、すこし専門的な書き方をする必要があるのです。

具体的には、厚生労働省が定める「職業例示表」上で該当する職業を記載します。役所の窓口には、この職業例示表が用意されているはずですので、それを見ながら記入するとスムーズに書けるでしょう。または、以下の厚生労働省のサイトから例示表をダウンロードすることで閲覧することも可能です。

参考:「職業例示表(PDF)」(厚生労働省サイト)

⑬「その他」欄

この「その他」欄は、ケースバイケースでそれぞれの事情に応じて記入すべき事項を記載することになります。

こちらでは、「その他」欄に記入すべき代表的なケースを具体的な記載例でご紹介することにします。

夫婦が養子縁組している場合

夫婦の一方または両方が養子縁組していて、実父母以外に養父・養母または養父母がいる場合には、「その他」欄につぎのように記載することになります。例えば、夫だけに養親がいる場合には……

  • 「夫の養父 〇〇」
  • 「夫の養母 ××」
  • 「夫の養父母 〇〇、××」

協議離婚以外で離婚が成立した場合

協議離婚以外で離婚が成立した場合、離婚届を提出する際には一定の添付書類が必要となります(詳細については後述)。この場合「その他」欄には、つぎのようにケースごとに、実際に添付する書類の内訳を記載することになります。

調停・認諾・和解離婚の場合

離婚が調停・認諾・和解離婚によって成立した場合、つぎのように記載します。

「添付書類 調停(認諾または和解)調書謄本」

判決・審判によって離婚が成立した場合

離婚が判決または審判によって成立した場合には、「その他」欄につぎのように記入します。

「添付書類 判決書(審判書)謄本、確定証明書」

離婚届と同時に婚氏続称の届出をする場合

繰り返しになりますが離婚する場合には、結婚に際して名字(氏)を変更した者は旧姓に戻るのが原則です。しかし何らかの事情によって、離婚後も結婚中の名字を名乗り続けたいという場合もあります。離婚後も結婚中の名字を名乗ることを、「婚氏続称」といいます。一般的には、お子さんの学校での影響などを考慮し、婚氏続称を希望することが多いようです。

離婚後も婚姻中の名字を名乗り続けるためには、法律上離婚成立の時から3か月以内にその旨の届出をする必要があります。

この届を離婚届と同時にする場合には、「その他」欄につぎのように記載します。

「離婚の際に称していた氏を称する届出(戸籍法77条の2)を同時に提出」

届出人や証人が署名できない場合

離婚届には、届出人(離婚する夫婦)および2人の証人が署名し押印する必要があります。しかし事情によっては、当事者の中に署名できない人がいるケースも存在します。そのような場合には、他人による代書が認められています。

本来署名すべき本人が署名できないため、それ以外の者が代書して署名した場合には、「その他」欄につぎのように記載します。

「届出人(証人)は自署できないため代書した」

記入を要する箇所を空欄にした場合

離婚届を作成する際には記入すべき欄がたくさんありますが、何らかの事情によって記入せず空欄とする場合があります。このような場合には、どうしてそこを空欄としたのかについて「その他」欄に理由を記載することが必要です。

その場合には、つぎのように、それぞれの具体的事情を明記します。

「〇〇の理由で××欄は空欄とした」

また、上記以外にも補足すべき事項がある場合には、適宜必要事項を記入することになります。

⑭「届出人署名押印」欄

この場合の「届出人」とは、実際に役所に届け出る人という意味ではなく、離婚の届出をする夫婦両名ということを意味しています。

そのため、この欄は、夫婦がそれぞれ自分自身で署名押印する必要があります。

ただし、離婚が調停や裁判などによるものである場合には、夫婦のどちらか一方(通常は調停や訴えを起こした側)の署名押印で足りることとされています。

署名押印する際の注意点

届出人として離婚届に署名押印する場合には、つぎのような点に注意してください。

本人が署名押印すること

基本的には、夫婦それぞれが自分自身で署名押印することが必要です。署名する際の名字は、結婚中のものとなります。

ただし、病気やけがなどの事情によって本人が署名できない場合には、本人以外の者が代書することも可能です。

押印について

押印する際にはハンコを利用することになりますが、このハンコはいわゆる認印で結構です。わざわざ実印を押す必要はありません。ただし、シャチハタなどゴム印での押印は認められないので注意してください。さらに夫婦別々のハンコで押印することも必要です。

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その他の記載項目について

離婚届を書く場合には、上記14のポイント以外にも、さらにつぎの項目に関して記入する必要があります。

証人の署名・押印・本籍について

離婚が協議によって成立する場合、離婚届には証人の署名・押印が必要となります。証人は2人必要であり、ともに成年に達している者でなければなりません。

離婚届には証人が2人とも署名押印し、生年月日を記載します。さらに住所と本籍地を記入する必要があります。

書き方の注意点に関しては、上記「届出人署名押印」欄の場合と同様です。適宜、参考にしてください。

なお、この場合の証人は当事者以外の者であり、成年に達している人であれば基本的にどなたでも結構です。実際には未成年であっても婚姻によって法律上成年として扱われる人であれば、離婚届の証人となることができます。

また、離婚問題を相談している弁護士なども証人となってくれることがあります。証人になってくれる人がいない場合には、相談してみてもよいでしょう。

面会交流・養育費の分担について

離婚する夫婦の間に未成年の子供がいる場合、面会交流と養育費の分担に関して当事者間で合意があるかどうかを記載する必要があります。

面会交流とは、離婚に際して子供を引き取らなかった側の親が、子供と面会し時間を共に過ごすことをいいます。子供を引き取らなかった側の親には、子供と面会するための権利が認められます。これを「面会交流権」といいます。

また離婚に際して子供を引き取った側の親には、引き取らなかった相手方から養育費をもらう権利が認められます。

面会交流および養育費についての当事者間の合意の有無に関し、□をチェックする形で記入してください。

日中の連絡先

離婚届には欄外に「日中連絡のとれるところ」などとして、連絡先を記載する場所があります。

こちらは、基本的に離婚届の記載内容に不備があった場合、役所が当事者に連絡を取るために必要となる情報です。必ず連絡のとれる電話番号を明記するようにしてください。

もし連絡が取れない場合には、離婚届の受理がなされず、協議離婚の場合にはいつまでも離婚が成立しないことになってしまいます。

実際の記載例

上記のような各ポイントを踏まえ離婚届を書いた場合、出来上がりのイメージはつぎのようになります。

参考:「記載例」(法務省サイト)

書き間違ってしまった場合の訂正方法

離婚届を書く際には、記入すべき項目が多いため、ついつい書き間違いをしてしまうこともよくあることです。

そのような場合、わざわざ初めから書き直す必要はありません。つぎのような方法によって、訂正することが可能です。

訂正箇所を判読可能にしておくこと!

書き間違えた個所を訂正する場合にもっとも大切なことは、書き間違えした文字を、訂正後も判読可能な状態にしておかなければならないという点です。

このため、修正液や修正テープなどを利用しての訂正は認められませんので、注意してください。

二重線とハンコで訂正する

書類の訂正方法として、もっとも簡単なのが、この方法です。

書き間違ってしまった場所に二重線(一本線でも可)を引き、その上からハンコ(「届出人」の欄で使用したのと同一のもの)を押すことで訂正ができます。

訂正する際にもっとも大切なことは、上記のとおり、訂正前に何が記載してあったのかを訂正後にも判読できるようにしておかなければならないということです。訂正箇所に一本線や二重線を引く程度であれば、あとから訂正前の文字が判読できます。これに対して、訂正箇所をグチャグチャと塗りつぶすような訂正をしてしまうと、訂正前に何が書かれていたのか判読できなくなります。このような訂正方法をした場合には、離婚届は最初からまったく新しく書き直さなければいけなくなります。

捨て印を押しておくと安心

離婚届の用紙には、通常の場合であれば欄外に「捨て印」を押す欄が用意されています。

「捨て印」とは、書類作成後に書き間違いが発見された場合、あとから訂正しやすいように予め当事者が押しておくハンコのことを言います。

離婚届の用紙にある、この捨て印欄に当事者のハンコを押しておけば、あとになって書き間違えた個所が見つかった場合には書類の訂正が容易になります。

基本的に、この捨て印は離婚届提出後に、役所側で利用するためのものだと考えてよいでしょう。つまり離婚届を役所が受け取り、内容を審査している途中で軽微な不備がみつかった場、役所がこの捨て印を利用して不備を訂正してくれるのです。その場合、離婚届の記載内容に多少の不備があった場合でも、わざわざ届出人側が役所に出向き訂正するという面倒を避けることができるようになります。

ただし、ある程度以上重大な不備に関しては捨て印による訂正が認められず、当事者が役所にまで出向いて修正しなければならないケースもあります。

なお、捨て印は当事者全員が署名押印の際に利用したものと同一のものを、使用する必要があります。

離婚届提出の際の必要書類など

実際に役所で離婚届を提出する場合、一定の場合には、離婚届以外にも書類の添付が必要となることがあります。

この場合に書類などを忘れると、離婚届が受理されなくなりますので、事前に入念に確認しておくことが大切です。

戸籍謄本(3か月以内のもの)

本籍地を管轄する役所以外の場所に離婚届を提出する場合には、本籍を確認するために戸籍謄本が必要になります。これは発行後、3か月以内のものでなければなりません。

ただし、戸籍謄本の有効期限に関しては、役所によって運用が異なるようです。上記のように発行後3か月以内としている役所もあれば、有効期限を定めていない役所もあります。しかし、念のため発行後3か月以内のものを用意するのが無難でしょう。

なお、離婚届を本籍地を管轄する役所に提出する場合には、戸籍謄本は不要です。

本人確認書類

離婚届を役所の窓口に提出する場合には、役所の扱いによっては窓口で本人確認が必要となります。この際、役所によっては、顔写真付きの身分証明書の提示が必要とされることがあります。そのため、運転免許証やパスポートなど写真付きの身分証明書を持参したほうがよいでしょう。

ハンコ

役所の窓口で離婚届を提出する際には、離婚届に押印したハンコを持参すると便利です。

離婚届に捨て印などを押していない場合や、捨て印では訂正できない箇所の不備の訂正にはハンコが必要です。

マイナンバーカードなど

離婚に際して名字が変更になる当事者が届出をする場合には、マイナンバーカードや住民基本台帳カードなどを持参すると、離婚届の際一緒にその変更ができることがあります。そのような場合には、必要に応じて持参するとよいかもしれません。

離婚の形態の違いによる必要書類

離婚届をする際には、離婚届のほかに離婚の形態によっては、それぞれつぎのような書類が必要となることがあります。

①調停離婚の場合

調停によって離婚が成立した場合、調停調書の添付が必要となります。

②審判離婚の場合

審判による離婚の場合、離婚届には審判書の添付が要求されます。また、審判が確定していることを証明するため、審判の「確定証明書」も添付しなければいけません。

③裁判離婚の場合

訴訟による離婚の場合、離婚届には、それぞれつぎの書類を添付することになります。

判決書

離婚訴訟において途中で認諾や和解が成立せず、最終的に判決によって訴訟が終結することがあります。

判決によって当事者間に離婚が成立した場合、離婚届には判決書の謄本の添付が必要となります。また、判決が確定していることを証明する「確定証明書」の添付も必要です。

認諾調書

離婚訴訟が認諾離婚で終結した場合、裁判所によって認諾調書が作成されます。

この場合、離婚届には、この認諾調書の添付が必要となります。

和解調書

離婚訴訟が和解離婚によって終了した場合、和解調書が作成されることになります。

この和解調書は、離婚届をする際の必要書類となります。

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郵送での提出も可能!

届出を提出すべき役所が遠方であるなど、事情によっては離婚届を役所まで提出しに行くことが困難な場合もあるでしょう。そのような場合には、離婚届は実際に役所に出向かずに郵送での提出が認められています。

離婚届を郵送する場合には、必要に応じて上記のような添付書類も一緒に送らなければいけません。

参考:「郵送も可能!離婚届を郵送するときに気を付けるべき3つのポイント」

離婚届を郵送するデメリット

離婚届を郵送する場合、わざわざ役所まで出向いて手続きを行わなくてもよいというメリットがあります。

しかしその反面、離婚届の記載内容や添付書類などに不備があった場合、訂正するのが面倒になるというデメリットがあるので注意が必要です。一定以上重大な不備があった場合には、役所に出向き訂正する必要があります。

これに対して離婚届を役所の窓口に提出する場合には、なにか不備があれば、その場で訂正することができるというメリットがあります。

離婚届を郵送する場合には、書類に不備がないように特に慎重に確認を行ってください。

郵送の場合の本人確認方法

郵送の場合、離婚の届出人である夫婦当事者の本人確認がまったくできないことになります。このため、郵送によって離婚届を受領した役所では夫婦双方に意思の確認をすることが一般的です。この場合には、夫婦双方に対して届出を受け付けた旨の通知を発送する扱いとしている役所が多いようです。

郵送の際には役所に確認を

法務省の方針として、離婚届は上記のように郵送することが認められています。

しかし実際に離婚届を受け取り、審査・受理をするのはそれぞれの役所です。離婚届の扱いに関しては、役所ごとにそれぞれ細かく運用が異なっている可能性があります。

離婚届を郵送する際には、できるだけ事前に、郵送を想定している役所の運用について確認しておく方がよいと思われます。

離婚届の提出期限

離婚の方法によっては、離婚届の提出に期限が定められている場合があります。

具体的には、それぞれつぎのようになります。

①協議離婚の場合

当事者の協議によって離婚をする場合、離婚の届出には期限がありません。当事者の都合により、いつでも提出することが可能です。

なお、法律上離婚が成立するのは、離婚届が役所で受理された時となります。

②調停離婚の場合

家庭裁判所の調停によって離婚が成立した場合、調停成立の日から10日以内に離婚届を提出する必要があります。

なお、調停離婚の場合には、調停成立の時点で法律上離婚が成立することになります。

③審判離婚の場合

離婚調停が不成立だった場合、裁判所の判断によっては審判による離婚となることがあります。審判離婚による場合、当事者へ審判が言い渡された時から2週間が経過することで審判が確定することになります。そして、審判が確定することで当事者間には離婚が成立することになるのです。

審判離婚の場合には、審判確定の日から10日以内に離婚届を提出する必要があります。

④裁判離婚の場合

当事者の離婚が裁判によって成立した場合、それぞれつぎの日から起算して10日以内に離婚届を提出する必要があります。

判決による離婚の場合:判決確定日から10日以内

当事者を離婚させる旨の判決が言い渡され、2週間以内に控訴が提起されない場合、判決は2週間経過した時点で確定します。そして判決が確定した時点で、当事者の離婚が成立することになります。

この場合、判決確定日から10日以内に離婚届をする必要があります。

認諾離婚の場合:認諾成立の日から10日以内

離婚訴訟の途中で、相手方が離婚を受け入れると、その時点で離婚が成立することになります。これを「認諾離婚」といいます。

認諾離婚の場合、法律上の離婚成立日は認諾成立の日とされます。よって、この日から10日以内に離婚に関する届出を行う必要があります。

和解離婚の場合:和解成立の日から10日以内

離婚訴訟の途中で、離婚について当事者間に和解が成立することがあります。この場合には、和解が成立した時点で、当事者の離婚が成立することになります。これを「和解離婚」といいます。

和解離婚は認諾離婚と同様、その成立日から10日以内に離婚届を行わなければなりません。

参考:「離婚訴訟とは?判決・和解・認諾による離婚の違いをやさしく解説」

提出期限を過ぎても提出は可能!

上記のように、協議離婚以外のケースでは離婚届には「離婚成立日から10日以内」という届け出の期限が定められています。

それでは、この提出期限を過ぎてしまった場合、離婚届はすることができなくなってしまうのでしょうか?

安心してください。そのようなことはありません。法律の定める期限内に届出することが望ましいことは間違いありませんが、その期間を経過しても離婚届は提出可能です。提出期限を過ぎてしまったからといって、届出をあきらめる必要はありません。

離婚が成立した場合には、かならず離婚届を出すようにして下さい。

離婚の成立日について

一部繰り返しにはなりますが、こちらでは離婚の形態ごとの離婚成立日をご紹介しておきましょう。

形態別の離婚成立日は、つぎのようになります。

協議離婚の場合:離婚届が役所で受理された日

協議離婚の場合、離婚が成立するのは離婚届が役所によって受理された日です。

ただし、役所における離婚届の受領日と受理日が異なる場合でも、離婚届の内容に特に大きな問題がないときには、離婚届を役所が受領した日が離婚成立日とされる扱いとなっています。

調停離婚の場合:調停成立の日

調停で離婚が成立した場合、調停成立の日が離婚の成立日となります。

審判離婚の場合:審判確定の日

審判によって離婚が成立した場合、離婚が成立するのは審判が確定した日となります。

具体的には、審判の内容に対して異議が出されず、審判の言い渡しから2週間経過した時に審判は確定することになります。この日が離婚の成立日となるのです。

裁判離婚の場合

裁判によって離婚が成立した場合、離婚の成立日は、それぞれつぎのようになります。

判決による離婚の場合:判決確定の日

離婚を認める旨の判決によって当事者に離婚が成立した場合、離婚成立日は判決が確定した日となります。

判決は、その内容に対して異議が出されず、判決の言い渡しから2週間経過した時に確定します。

和解離婚の場合:和解成立の日

裁判離婚が判決まで至らず、途中で当事者に和解が成立した場合、和解が成立した日に離婚が成立することになります。

認諾離婚の場合:認諾が行われた日

和解離婚と同様、裁判離婚が判決まで至らずに、途中で相手方が離婚を認めた場合(これを「認諾」といいます)、認諾離婚が成立し、裁判は終結することになります。

この場合、認諾が成立した日が離婚成立日となります。

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困ったときには相談を!

いかがでしょうか?ここまでご覧いただいたように、ひと口に「離婚届を書く」といっても実際には非常に奥が深い、面倒な作業であることがお分かりいただけたのではないでしょうか?

離婚届に記載すべき事項は、実にケースバイケースです。場合によっては、非常に複雑になることもあります。また離婚届に不備があった場合には、スムーズな離婚手続きに支障が出る恐れも否定できません。

そのような事態を避けるためには、離婚届の書き方に困った場合、役所や弁護士などに相談することをお勧めします。

どうしても自分だけで書くことに不安があるのであれば、作成自体を弁護士などに依頼することも可能です。

離婚届が不受理の場合の対処法

せっかく提出した離婚届も、何らかの不備がある場合には、すぐに役所に受理してもらえないことになってしまいます。

離婚届が不受理となっている状態では、協議離婚の場合には、いつまで経っても法律上離婚が成立しないことになってしまいます。

提出後数日間は電話が来ないか注意すべき

提出した離婚届になにか不備があった場合、離婚届用紙に記入した「日中連絡のとれるところ」の電話番号に役所から連絡があるはずです。

提出後数日の間は、知らない番号からの電話にも気を付けるようにしてください。知らない番号からの電話だからといって無視していると、実は離婚届を提出した役所からだった、などということも十分あり得ることです。

すでに述べたように、ある程度軽微な不備であれば離婚届に捨て印を押しておくことで、役所側に訂正してもらうことができます。この場合、訂正のために役所に出向く必要はありません。しかし役所が捨て印を利用して離婚届の記載内容を訂正する場合、事前に本人の同意を求める可能性もあります。

離婚届の不受理申出

夫婦の中には、当事者の一方だけが離婚を希望し、他方が希望していないという事例があります。このようなケースでは場合によっては、離婚を希望する当事者が相手方の同意なしに勝手に離婚届を役所に提出してしまうことが考えられます。

当事者間で協議が成立していないにもかかわらず、書類上あたかも合意が成立したかのように装い、離婚届が提出されてしまう可能性があるのです。

そのような場合でも、離婚届が役所の審査によって不受理となれば問題にはならないかもしれません。しかし、間違って受理されてしまうと大変なことになってしまいます。当事者間に離婚(協議離婚)が成立することになってしまうからです。

それでは、勝手に離婚届が提出されてしまうような可能性がある場合に、それを阻止する方法はないのでしょうか?

「離婚届不受理の申出」の活用を!

夫婦の間に、上記のような危険性が感じられるような場合には、法律上「離婚届不受理の申出」という制度が認められています。

これは夫婦のどちらか一方が不正な離婚届を提出する恐れがある場合に、あらかじめ役所に申出をしておくことによって、離婚届の受理を防止するための制度です。

もし、このような危険性がある場合には、この制度の利用を検討してみるのもよいでしょう。

まとめ

今回は、離婚届の書き方をメインに解説させていただきました。

離婚が成立した場合には、離婚届を一定の市区町村役場に提出する必要があります。しかし離婚届を書く際には、意外と記入すべき項目が多いため、戸惑ってしまうことがよくあるものです。離婚届を書く際には、記入すべき項目に関して何を記載すべきかを理解し、正しく記入することが大切です。今回ご覧いただいたように、離婚届の作成は、意外と難しい作業なのです。

今回ご紹介した知識をもとに、少しでもスムーズに離婚届を書いていただければ幸いです。

もし離婚届の書き方に関して疑問などお有りの場合には、お気軽に当事務所へご相談ください。

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