風俗嬢を妊娠させたことにより、トラブルになっているとの相談が後を絶ちません。

よくあるのは、ソープ嬢とスキンをつけずにプレイをしていたところ最中に誤って膣内に射精をしてしまったり、同意のうえでデリヘル嬢と本番行為をしたところ、コンドームが途中で外れる、或いは破けるなどのアクシデントがおきてしまったというケースです。

たしかにこれらのケースでは、本当に妊娠させた可能性もあるでしょう。しかし、実際には、膣外に射精した場合や、避妊具をつけていた場合でも、妊娠したと告げられることがあります。中には、風俗嬢から「今日は安全日だから」と聞いていたのに、後日「生理が来ない」と聞かされるケースもあります。

本番行為をしたことは事実とはいえ、お客からしてみれば、「本当に妊娠しているのか?」「本当に自分が父親なのだろうか?」という疑問が当然発生します。

そこで、風俗での妊娠で起きる様々な問題点や、請求される金銭の種類、トラブルの対処法について解説します。

妊娠検査とDNA鑑定の方法について知っておこう

風俗で妊娠トラブルになったときに相手方とスムーズに話を進めるためにも、また、詐欺や、後述する恐喝の被害に巻き込まれないためにも、妊娠検査や親子鑑定(DNA鑑定)の方法や費用について最低限知っておくべき知識がありますのでここで解説します。

妊娠検査の方法

1.市販の妊娠検査薬

妊娠検査薬とは、女性が妊娠したときに分泌されるhCGと呼ばれるホルモンに反応して陽性反応がでる試薬で、尿を試薬にかけることで検査をします。

一般的な妊娠検査薬は、女性の生理予定日から1週間経過後から検査でき、精度は99%以上と言われています。薬局やネット等で買うことができ、1本あたりの費用としては、300円~800円程度です。また、最近では、生理予定日から2~6日前から検査をすることができる早期妊娠検査薬というものも販売されています。風俗での性行為の最中にゴムが外れたり破けるなどで膣内射精をしてしまって早急に結果が知りたい人はこれを使用した方が良いでしょう。

薬局で唯一買える早期妊娠検査薬はチェックワンファストで、その他はインターネットでの購入となります。チェックワンファストは2回分(1回分での販売はしていません)で1500円となっています。

2.産婦人科での妊娠検査

病院の産婦人科での妊娠検査は、尿検査に加え、超音波検査・問診・触診も行われるのが一般的です。

市販の妊娠検査薬の精度が99%ならわざわざ病院に行かなくても良いと考える方もいますが、市販の妊娠検査薬では、「化学流産」といわれる、受精はしたが着床(受精卵が子宮内膜と結合すること)しなかったような場合にも陽性反応がでますので、より確実に妊娠の事実を確認したいなら産婦人科での検診を受けたほうが良いでしょう

ただし、病院での妊娠検査は妊娠5週目~からでないと検査が難しいので女性の生理予定日から1週間~2週間経過後に行かなければなりません。費用相場は5000円~20000円となっており保険適用外です。

DNA鑑定の方法

風俗嬢から妊娠の事実を告げられたらまずは上記方法で検査をし、妊娠が確定したら次はお腹の子の父親が自分かどうかを知る必要があります。「中絶費用払って解決するなら父親が誰かは知らなくていい」といった安易な考えで支払うと、後に説明する、妊娠詐欺や恐喝に繋がりかねないからです。

そこで、親子関係を明らかにするために、DNA鑑定を行う必要が生じますが、DNA鑑定は中絶前と後に行う2パターンがあります

中絶前のDNA鑑定は、母親である女性の子宮内から羊水を取り出して検査する方法と血液から検査する方法がありますが、羊水を取り出すことは母子ともにリスクがあり、最近では血液での鑑定を行う人が多いようです。その場合の費用としては大よそ17万円~22万円前後となります。裁判でも使用できる鑑定書を求めるか否かによって値段の変動があります。

次に中絶後のDNA鑑定ですが、この場合は胎児の身体の一部(皮膚等)が必要となりますので、中絶前に医師にその旨を伝えておかなくてはなりません。またこの場合、男女両名の同意があって初めて胎児の身体の一部を中絶後に残してもらうことができますので注意が必要です。中絶後のDNA鑑定の費用相場は、5万円~前後となっております。

風俗嬢を妊娠させた時の4つの問題点

妊娠トラブルは一般女性との間でも起こりうるのですが、初めて会った男性客とその日のうちに性的関係を結ぶ風俗業界では特に頻繁に起きている問題です。まずはここでどのような問題が生じ得るのかをしっかりと把握し、後述する対処法を読まれることをお勧めします。

1.妊娠検査を強制することができない

妊娠を検査するには病院で診察を受ける方法と、市販の検査薬で調べる方法がありますが、どちらも風俗嬢が拒めば、強制させることはできません

2.一定期間を過ぎると中絶ができなくなる

妊娠した、しないでトラブルが長引くと、妊娠後21週6日を経過すれば母体保護法により中絶ができなくなります。風俗で働く女の子とそのお客という関係性でしかないのに、養育費や親権問題、育児問題などが発生すれば双方にとって大問題であることは説明するまでもないでしょう。

3.風俗嬢が拒めば、本当に自分の子供か確認する方法が無い

これまでの出生前の親子鑑定は、羊水や絨毛膜を母体から採取して行ってきましたが、特殊な手術のため母体や胎児の健康や生命にに危険を伴ってきました。しかし最近では、母親と父親の血液のサンプルのみで胎児のDNA鑑定も行えるようになり、流産や母体への影響が少ないより安全な出生前の親子鑑定が行えるようになっています。しかしこのような出生前の親子鑑定に関しても、風俗嬢がこれを拒めば強制させることはできません

4.DNA鑑定で自分の子供と判明した場合、法律的に責任を負う

万一、風俗嬢が出産に至った場合において、生まれた子がDNA鑑定により自分の子と判明した場合には、たとえ拒んだとしても、自分の子供として認知しなければなりません(民法787条 強制認知)。認知した子に対しては、たとえ一緒に生活していなくても自分の子供として、養育費の支払い義務が生じます。将来的には自己の財産もその子に相続財産として引き継がれることになります

妊娠で要求される金銭の種類と法的な支払義務

1.中絶費用

風俗嬢からの請求としてまず考えられるのは、中絶費用の負担です。自分が胎児の父親であることが明確ならば、法的には中絶費用の半分を負担すれば良いとされています。全額支払う義務はありません。

2.慰謝料

次に考えられるのが、妊娠や中絶で精神的な傷を負ったとして、慰謝料請求をしてくることが考えられます。しかし、本番行為をすることについて風俗嬢の同意があったのであれば、仮に裁判になったとしても慰謝料請求は認められません

3.休業補償

妊娠したことによって体調を崩した・働けなくなったなどの理由で、休業した期間の補償を風俗嬢から求められることがあります。しかし、休業補償についても慰謝料と同様、同意のある性行為での妊娠であるならば、法的に支払う必要はございません

4.損害賠償

風俗店から要求される可能性のある金銭として「お店の売上の減少による損害」が挙げられます。女性が妊娠して風俗の仕事に出られなくなったり、お店をやめてしまったことによって売上が減少したことによる損害です。これについても、法的に支払う義務はございません

5.罰金

妊娠したということは、本番行為をしたことが前提ですので、風俗店から規約違反として罰金を請求される可能性もありますが、罰金を支払う法的義務はございません

罰金を支払わなくてもよい理由については、下の記事にわかりやすく詳細に解説していますので参考にしてください。

6.示談金

上記で説明してきた金銭をひっくるめて、風俗店や女性から示談書を交わすよう促されることがありますが、支払義務のないものまで示談金を払う必要はありません。先述の通り、同意ある本番行為での妊娠であれば、中絶費用の半分だけ負担すれば良いというのが法律的な決まりとなっているからです。

妊娠詐欺にも注意

多く寄せられる相談として、本当は妊娠していないのにしたことにして、中絶費用や慰謝料などを請求する妊娠詐欺があります。

これまでの説明の通り、風俗嬢に対して妊娠したことを証明する医師の診断書を強制的に提出させることができない以上、風俗のお客としては言っていることが本当なのかを確認する術がありません。

もちろんお客も、診断書やエコー写真、陽性反応の出た妊娠検査薬を持ってくるように促しますが、大抵は会うことを拒まれます。そして、メールやLINE等でエコー写真や陽性反応の妊娠検査薬の画像を送りつけてきて信用させようとするのもよくある妊娠詐欺の手口です

しかし、妊娠詐欺の場合は、これら画像はネットで拾ったものであったり、過去に女性が他の男性(他の風俗客や交際相手)との間で妊娠した時のものを送ってきているケースもあります。中には、ネットオークションで売買されている、陽性反応の出た妊娠検査薬でお金を騙し取ろうとしたケースもありました。

また、エコー写真の場合には、検査日や妊娠周期などが分かるような情報が印字されているため、その印字の部分がはっきりと分からないようにぼやかして送ってくるのも妊娠詐欺の特徴です。

さらに、弁護士が過去に取扱った妊娠詐欺のケースでは、他のお客との性行為によって妊娠したことに乗じて、本物のエコー写真を持参して見せてきたり、中には市販の検査薬を持参し、「目の前で尿をかけて見せようか?」といった巧妙な手口も何度かありました。

一見、「本当に自分が妊娠させたのでは…」と思えるケースでも、それが詐欺である場合もあるので注意が必要です

恐喝や脅迫に発展することも

風俗嬢やその関係者による、妊娠をネタにした恐喝にも注意しなくてはなりません。

相手方が言っていることが真実であるか否かに関わらず、「風俗でトラブルを引き起こした」という状況は、誰しも周囲の人に知られたくないことでしょう。特に、妻子のいる方や会社勤めしている方はなんとしてもこの事実は伏せておきたい秘密であると思います。その男性の心理を利用して金銭を揺すってくる風俗嬢や風俗店が多数存在します。

上記で説明したとおり、本番行為につき同意があれば、負うべき金銭的責任は、「中絶費用の半額」だけのはずです。しかし、その旨を伝えてみるものの、「中絶費用の全額でも足りない。その他に慰謝料と女の子の休業補償を支払ってもらう。払わないなら奥さんにばらす」と恐喝してくることもよくあります。

また、妊娠を疑うような質問をしてしまったところ、「そんなに疑うならあなたの勤務先を調べ上げて会社の上司に相談するわ」と脅してくるケースもよくあります。

もし、本当に妻に連絡をされてしまうと、風俗遊びを知られたうえに妊娠させたともなれば離婚や家庭崩壊になる可能性もあります。また、職場に知られると、退職させられるとはいかないまでも周囲から白い目で見られるようになり居辛くなることは間違いないでしょう。

さらには風俗店が介入してきて、「妊娠して仕事ができなくなったらか店の売上が減った。損害賠償を支払え」「本番したんだろ。罰金を払ってもらうぞ」と凄んでくることもよくあるパターンです。

このように、風俗嬢や店にとっては、妊娠は最高の揺すり集りのネタであり、恐喝や脅迫の被害へと繋がりやすいのです。

「妊娠した」と告げられたときの3つの対処法

風俗嬢がお店に本番行為の事実を話したのであれば、お店と結託して、本番行為や妊娠をネタに恐喝に及んでくることもあります。

また、お店とは関係なく風俗嬢が単独で金銭の要求をしてきた場合であっても、詐欺や、恐喝・脅迫を行う主体は一人であるケースは非常に少なく、後ろで糸を引く男性が存在する事が殆どです。仮に単独で行動していたとしても、このようなケースでは特に冷静に対応しなければ、逆に恐喝や詐欺のターゲットと看做され、多額の金銭を毟り取られる等のケースへと繋がります。

そこで、風俗で勤務する女性から妊娠したと告げられたときに状況を悪化させないための3つの対処法を解説します。

1.事実が確実ではない以上、同意しない

これまで述べたとおり、風俗嬢が本当に妊娠しているかどうかを確認することは困難です。DNA鑑定についても強制はできません。お客としても、本番が禁止なのにもかかわらず本番行為を行ってしまったという負い目もあるため、「誠意を持った対応をしなければ」と考える人も多いものです。

しかし、だからといって安易に相手の話を鵜呑みにしてしまうことは危険です。妊娠詐欺をはたらく風俗嬢は、簡単にお金を払ってくれそうな相手か、隙がある相手なのかということを値踏みしたうえで中絶費用や慰謝料を請求してくるケースが多いのです。そして一度でも要求に簡単に応じてしまうと、延々と被害に遭う可能性も出てきます。

先ほども書いた通り、風俗嬢を妊娠させたのが自分であるかどうかを正確に突き止めることは困難ではあります。しかし、明らかに話がおかしい場合や要求される額が不当に高額である場合には、妊娠詐欺である可能性が高いと判断し、簡単に要求に同意することは避けましょう

例えば「妊娠した」という連絡の後にすぐ金銭を要求された場合や、要求額が不当に高い場合、彼氏などと名乗る男性が登場した場合などです。こういった場合には風俗嬢の言い分をすぐに鵜呑みにするのではなく、「もしかしたら詐欺かもしれない」と疑ってかかることが大切です。

2.冷静且つ穏便に、妊娠の相手が自分であるかどうかを確認する

「あなた以外とは本番行為をしていない」などと風俗嬢から言われた場合でも、妊娠自体が嘘であったり、自分の子供ではなかったりと詐欺である可能性は否定できません。

また、この段階で中絶費用や慰謝料などを請求されたとしても、裁判上の請求でない限り支払い義務はありません。まずは彼女を妊娠させたのが本当に自分なのか、証拠の提出を求める必要があります。

しかし、「本当に俺が妊娠させた子か?他の客の子供じゃないの?!」「嘘ついて金を取ろうとしてるんじゃないの?診断書見せろ」など、挑発的な発言は避けた方がよいでしょう。真実かか否かにかかわらず、そのような発言をしたために却って事態の悪化を招く事が有るからです。

実際に風俗嬢側から寄せられている相談では、お客から誠意がない対応をされてしまったために許せないので訴訟を起こしたいといったような内容も見受けられました。穏便に解決しようとしているとき、お客が挑発的な言動を行ってしまうことで風俗嬢の感情を逆撫でしてしまい、嫌がらせや脅し、訴訟にまで発展してしまうことがあります。まずは、冷静に話を聞き、相手が何を望んでいるのかを確認しましょう。

そして、妊娠したことが本当なのか、そうだとして、そのお腹の中の子供は自分の子供なのかを確認するためには、冷静に下手に出るようにしてください。

例えば「辛い思いさせちゃったね。もちろん責任はとるつもりだけど、念のため産婦人科で診断書を取ってきてもらえるかな。妊娠の周期や病院名が分かるとこっちも用意しておく中絶費用の額もわかるし」など、女性の神経を逆撫でしないように穏便な口調でお願いしましょう。

もしここで、女性が診断書の提出を拒んだり、理由をつけて産婦人科へ診察に行くことを躊躇うようであれば、妊娠自体の信憑性も低くなります。冷静に対処しながら事実を確認していくという対処法が有効です。

3.会話やメールのやり取りは保存しておく

風俗に行って本番行為をしたあとに、風俗嬢から「妊娠した」と伝えられたお客の多くが、後日、携帯電話のメールやLINEで連絡が来たと回答していました。

自分が既婚の場合、妻に知られてはまずいとこのようなメールやLINEを消去してしまうお客も多いかもしれません。しかし、事態が悪化して弁護士に相談する必要が出てきたときに、風俗嬢と実際にどのようなやり取りがあったのかについて弁護士側が把握できることは重要なことです。

例えば、風俗嬢が妊娠したと連絡を寄越してきた日が、性行為をした日から計算して妊娠検査薬ではまだ陽性か陰性かが判明しない時期であった場合には、少なくとも自分が妊娠させたわけではないことが確定します

その他、陽性反応が出た検査薬の画像や、エコー写真等がメールやLINEで送られてきた場合も、もしそれがネットで手に入れたようなものであった場合には逆に詐欺罪や詐欺未遂罪で責任追及することも可能になります。

万が一訴訟で解決するとなったときには、メールなどのやり取りは証拠として提出することもできます。相手とのやり取りは必ず保存しておきましょう。直接会って話す機会があれば、会話を録音しておくことも大切です

風俗での妊娠に関する実例

実際に法律事務所に寄せられる風俗での妊娠トラブルの相談例の中からよくあるパターンを選んで紹介します。解決までの経緯も書かれていますので、既にトラブルに巻き込まれている方はご自身と照らし合わせて、必要に応じて弁護士に相談しましょう。

相談事例1:妊娠の証明をしてくれない

1度だけ本番行為を行ったデリヘル嬢から「妊娠した」と連絡が来ました。さらに、陽性反応の妊娠検査薬の画像をLINEに添付して送ってきました。その女性は、「あなたとしか本番行為をしていない」「前の生理時から計算しても時期的にも相手があなたであることは間違いない」と言ってきますが、診断書などはあるのかなど、感情を荒立てないように下手に聞いてもそこは答えてくれません。

本当に妊娠しているのか、妊娠しているなら相手が自分なのかわからず、今後お金を要求されるのではないかと不安な日が続いております。不安で仕事も手につかないので事実確認と早急な解決を望みます。

解決に至った経緯

女性が妊娠しているかどうかを知るためには、DNA鑑定などの方法があります。しかし先ほども書いた通り、女性に検査を強制することはできません。また、詳しい事実については曖昧にしか返事をしてこないという点で妊娠が事実かどうか自体が怪しいものですが、本当に女性が妊娠している可能性も否定できません。

そこで当事務所の弁護士が代理人として介入し女性とやり取りしました。妊娠の事実とその時期が分かる医師の診断書と引き換えに堕胎費用のみ支払う旨、弁護士は主張しました。妊娠時期が分かれば、仮に話が本当であったとしても、それが風俗の客である依頼者との性交渉によるものなのかの判断基準となるからです。

しかし女性が診断書の提出を拒んだため、「中絶費用を受け取れるにも拘わらず診断書の提出を拒むということは、妊娠そのものをしていない可能性が高いと考えておりますがいかがでしょうか。依頼者の代理人弁護士として詐欺未遂罪での刑事告訴も検討せざるを得ません」と揺さぶりをかけました。

女性はこれまでの強気な態度を一変させ、妊娠していないことを認めたうえ、今後依頼者に対して一切の連絡と金銭請求をしないことを書面にて誓い、解決となりました。

相談事例2:妊娠でソープを休むので休業補償を払えと言われています

以前ソープランドで関係をもったソープ嬢から「妊娠したから中絶費用を払って欲しい」と言われました。こちらとしても誠意ある対応をと思い、中絶にかかる費用を支払って解決したものと思っていました。

しかしその後、女性からまた連絡があり、「中絶した後体調がすぐれず、精神的にもダメージを受けてしまったため仕事ができずにずっと仕事を休んでいる。ソープを休んでいる間の補償として150万円を払って欲しい」と連絡が来ました。

断っていますが、女性から携帯電話に何度も連絡が入っています。ネットで色々と調べたところ、携帯電話の番号から住所や勤務先などの個人情報が漏れることが分かりました。150万円もの大金を用意することもできませんが、家族や会社に連絡されるのも非常に困るため解決をお願いしたいです。

解決に至った経緯

女性を妊娠させてしまい、二人では解決できずに争いになることがしばしあります。

しかし無理やり女性に本番行為を行ったわけではなく、合意の上で本番行為をした場合には中絶費用以上に慰謝料として休業補償の支払いまで認められることはほぼありません。ソープランドということもあり、女性との間に本番行為の同意は当然あったわけですので、休業補償の支払い義務はありません。

また、ソープでは本番行為をすることが前提となっているため、ゴムをつけたり、ピルを服用するなど避妊には細心の注意を払っている女性がほとんどです。万一ゴムが破けるなどの事態に備えてアフターピルを準備している女性も少なくありません。

そこで、当事務所の弁護士が依頼者の代理人になり、女性に医師の診断書を持参するように伝えたところ、予想外に女性は素直に従い産婦人科の診断書を持参しました。

診断書を見たところ、たしかに依頼者との性交渉によって妊娠した可能性も考えられましたが、体調不良の場合における休業補償等は法的に認められないことを弁護士から女性に伝えました。

女性は憤慨しておりましたが、弁護士がさらに、「なお、法的には中絶費用も男性が全額負担する謂れはなく、本来は貴女も半分負担しなければならない。これ以上依頼者に金銭請求するなら既に渡した中絶費用の半分を返還してもらうことになりますよ。そればかりか、貴女はソープランドの従業員として複数の男性と本番を伴う性行為をしているわけですから、正直、依頼者が父親である証拠はなにもありません。依頼者の考え如何では、中絶にかかった費用を全額返してもらうこともできるのですよ。」と話し継続的に交渉しました。

最終的には依頼者への今後の接触をしないことを女性は約束し、解決となりました。

相談事例3:支払った中絶費用や休業補償を取り返したい

デリバリーヘルスを利用して数ヶ月後に風俗嬢から「妊娠したので中絶費用と休業補償を合わせて200万円払って欲しい」と連絡がありました。合意があったとはいえ本番行為を行った後ろめたさもあり、すぐにお金を振り込みました。

しかしその後、女性の「彼氏」と名乗る男性から頻繁に着信があるようになりました。「中絶したことで体調を崩して寝込んでいる」「デリヘルの仕事に出ることができなくなった」などと言われ、さらに慰謝料を請求されています。

知人に相談したところ、妊娠詐欺の可能性が高いと言われました。詐欺に200万円も払ったのかと思うと怒りが収まりません。既に女性に支払ってしまったお金を取り戻すことはできますか。

解決に至った経緯

今回は慰謝料及び損害賠償として風俗嬢に200万円もの支払をしています。

合意の上での本番行為で妊娠したとしたならば、本ページで説明したとおり、中絶費用の半額以外の慰謝料や損害賠償(休業補償等)は法的に支払う義務がないわけですから、200万円から中絶費用の半額を差引いた残りを全て返還してもらいたいところです。そこで当事務所の弁護士は女性に診断書の提出を求めましたが予想通り拒否されました。

妊娠詐欺が濃厚となったと判断し弁護士は、「金銭の返還請求訴訟を起こします。裁判に出廷しなければ貴女の敗訴になりますし、出廷すれば裁判所から診断書の提出を求められますが大丈夫ですか」と伝えました。途中から女性の彼氏を名乗る者がでてきてごね始めましたが、訴訟になると自分達が不利であることをやっと理解したようで、200万円全額の返金をしてきました。

しかし、このケースでは全額返金となりましたが、一度受け取ったお金は返したがらないケースが多く、また、騙し取られたり脅し取られた金額がそこまで大きくなかった場合、弁護士費用や訴訟費用を考えると費用対効果があまりないこともあります。ですので、女性からお金を請求されたときは払ってしまう前に、弁護士に相談したほうが良いでしょう。

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