「脅迫」「恐喝」という言葉が世間一般では混濁して使われています。

たしかに、脅されるという点では共通しています。しかし、脅迫罪は人の生命や身体、財産、名誉に危害を加えることで相手を畏怖(怖がらせること)させることで成立しますが、恐喝罪は脅したうえで財物(お金や金銭的価値のある物)を交付させることが成立要件です。

つまり、脅迫は相手に恐怖心を抱かせること自体が加害者の目的とするところであり、恐喝は相手から金品を巻き上げることを目的としています。

このように、加害者の目的が全く異なる以上、ひとたび対処法を間違えると問題が余計に大きくなり取り返しのつかない事態にまで発展しかねません。それぞれの対処法の違いをしっかりと理解しましょう。

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恐喝の対処方法

恐喝の対処法として最も理想的なのは「加害者の要求を断り、弱みを放棄する姿勢をとる」ことです。これは後ほど説明するとして、放棄する「弱み」とはどのようなことを指すのでしょうか。まずは恐喝されてしまう原因たる「弱み」について理解し、その後に対処方法を知りましょう。

恐喝のネタとなる被害者の弱みとは

まず、恐喝被害者のほとんどが加害者になにかしらの弱みを握られてしまっているという事実があります。もちろんなんらの落ち度がない人が被害に巻き込まれてしまうケースもないわけではないですが極少数です。

そして、弱みの内容としては、被害者自身が法律に反することをしていて警察に駆け込めないパターンと、法律にまでは違反しないが、周囲に知られては困る内容のトラブルを起こしてしまったパターンの二つに大別されます。法律事務所によくある相談の一例として以下のようなものあがります。

  • 援助交際をした相手が18歳未満だと主張されて児童買春禁止法に触れることをネタに口止め料を請求される
  • 不倫相手の配偶者が突如現れて不貞の慰謝料を請求される
  • 性的関係をもった女性から妊娠したと言われて中絶費用や慰謝料を請求される
  • 風俗での本番行為を強姦と言われ罰金や休業補償などを要求される
  • 不倫関係にある者から家族に不倫の事実をばらすと脅されてお金を要求される
  • ネットで知り合った女性とホテルに行ったら不良の男に絡まれて美人局の被害にあう
  • その他人に知られては困る情報をネタにゆすられる

あくまでも一例ですが、やはり被害者自身にも法律に反することや後ろめたいことがあるケースが大半です。

このような恐喝の被害に遭わない為の予防対策を端的に言うならば、「危険な場所や人物に近寄らず、法律・倫理に反することをしない」の一言に尽きます。

具体的には、出会い系サイトやテレクラ、ツーショットダイヤル、風俗店、アダルトサイトの利用を避けるとともに、不倫や援助交際、児童買春、避妊具を使用しない性交渉をしないことなどが対策となり得ます。

しかし、現実問題として人間が常に理性で欲望を抑圧できるわけはなく、到底無理な対策と言えるでしょう。とすれば、起きてしまった個々のトラブルや被害に対し事後的に対処方法を考えなくてはなりません。

まず”加害者の要求を断る”ことが恐喝への対処の初動となります。

「それが簡単に出来ないから困っている…」と思われるでしょうが、加害者は誰かれ構わず恫喝やゆすりを行うわけではありません。相手方の言動から自分より弱い人間か否かを判断し、相手方から怯えた様子が垣間見えるとそこに付け込んで金品を毟り取りにくるのです。

しかし、いくら脅しても怯える事なく毅然とした態度で要求を断る者に対しては自ら去って行くことも少なくありません。

次に、「被害者自ら弱みを放棄する姿勢を見せること」が恐喝行為への最善の対処法になります。

恐喝者は相手方の弱みをネタに金銭をたかりにきます。であれば、弱みがなくなれば恐喝者は手の打ちようがありません。

恐喝の証拠を確保して反撃する

恐喝の対処法として脅しのネタとなる自分の弱みを放棄する方法をお伝えしましたが、皆が皆、毅然とした態度で弱みを放棄する姿勢を見せられないこともあるでしょうし、加害者にハッタリだと見破られてしまうこともあります。

また、恐喝者は時に暴力団関係者である事もありますし、相手方を恐怖に陥れる為のあらゆる手段に精通しています。強面の男性に威嚇され、身も縮むような台詞を言われて要求を断る事は困難でしょう。

さらに、不倫・浮気やそれに伴う妊娠などの男女トラブルであれば民事上での解決が図れますが、援助交際や、児童買春、売春防止法違反など、刑罰法規に抵触する行為をしてしまった場合、相手の脅しに対して開き直った態度をとったがために警察に通報されて犯罪が露呈してしまうリスクもあります。

その場合は、一旦は徹底して被害者になってください。恐喝者の言動に怯え従う態度をみせ、時に多少の反論をし相手を苛立たせ、相手がまた脅してきたらそれに怯えて従う素振りを幾度か繰り返すことです。その際、相手が恐喝の証拠を残さぬようメールやLINEではなく電話や直接会って脅してくることも多いですが、今現在、電話での会話を録音できるスマホアプリや高性能のICレコーダーも簡単に手に入ります。

そして、脅して金銭を要求してくる証拠が確保できたら、その証拠をもとに警察に駆け込むと相手に突きつけます。この時、刺し違えてでも相手を警察に逮捕させるといった気構えがを見せて毅然とした態度を示さなくてはなりません。恐喝者の目的はお金です。自分達が警察に身柄拘束されてお金も脅し取れないとなればメリットのない相手と認識し手を引く可能性も高まります。

しかし、自分はこのように上手く立ち回れない、相手が脅しの証拠となる発言を明確にしてこない、反撃したのに怯まないといったケースもあるでしょう。その場合は日本一気軽に相談できる当弁護士事務所にご相談下さい。必ずお力になります。

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脅迫の対処方法

脅迫の対処方法は恐喝のそれよりも難易度が高いものとなります。何故なら、恐喝は事前の対策としては相手方にゆすられるような弱みを握られないように行動すればよく、事後的な対処法としては上記で説明した通り弱みを放棄する強気な姿勢で臨めば良いからです。

しかし脅迫は、なんらの落ち度のない者がある日突然被害者となり得ることもあり、さらに金銭が目的ではないことから例え被害者が開き直って対峙してもそう易々とは手を引いてくれるものではありません。

一例として、元交際相手が突如ストーカーに変貌し復縁や肉体関係の強要を迫って脅迫してくるケースや、不倫相手が本当に自分のことを好きになってしまい離婚を迫ってきたり自殺を仄めかすケース、学校内での子供のいじめがエスカレートして脅迫まがいの言動を受けるケースなどが挙げられます。

そこでまずは、脅迫の対処が困難な理由を解説し、その後に対処法について見ていきます。

脅迫の対応・対処は、恐喝のケースと比較すると困難であるケースが多いのが実情です。

純粋に金品目的である恐喝の場合は加害者が自らが法を犯していることを強く認識し行動しており、得られるであろう金品の価値と法的責任を比較考量してある程度冷静に行動しています。つまり、お金欲しさに警察に逮捕されることまでは望んではいませんので、被害者が適切な対応や対処をとることにより諦める可能性が低いのです。

それに対し、脅迫者は、恨み・つらみから脅迫行為に及んでいる場合が多く、対応も困難を極めます。

怨恨や怒りからくる脅迫行為は、”相手方が悪く自分が正しい”という意識に基づいて行われているため加害者意識が著しく低い上に、中には警察などの捜査機関による逮捕を覚悟の上で行動してきている場合もあり、その対処についても一筋縄ではいきません。

無視や否定的な対応をするのは危険

加害者の中には、相手方が怯えて畏怖している姿をみて単純に愉しむ愉快犯のような者もいれば、恋愛感情が満たされなかったことへの怒りや失望感など様々な感情から脅迫行為に走る者もいます。

ではこれらの者に対して無視や否定的な反論、批判をすることで状況が改善されるかといえばそれは逆効果です。無視は人にとって最大の侮辱ともいわれております。なぜなら、自分の存在価値を否定されていることと変わらないからです。

脅迫行為をしてくる者には共通して、相手方を自己の思うがままにコントロールしたいといった支配欲が根底にあります。コントロールしたい相手が自分の存在価値を否定することは脅迫者にとって最大の屈辱であり、その結果怒り、憎しみの感情も増幅することに繋がります。

また、無視よりはまだましとはいえ、相手の意見に否定的・批判的な反論をすることも脅迫している者の感情を逆撫ですることになるのでやめておいた方がいいでしょう。では、無視も反論もしてはいけないとなると、ずっと加害者の言うがままにならなくてはならないのでしょうか。

警察か弁護士を介入させる

これまで解説したように、脅迫は恐喝と違い人間の様々な心情が絡まりあった複雑でデリケートな案件です。生半可な対応をしてしまうと世間を騒がせるような事件にまで発展しかねません。

そこまで至らなくても、少なくとも自身の平穏な生活や家庭、職場や社会的地位を失ってしまう自体に陥ることも少なくないのです。

それを防ぐには、方法は二つしかありません。一つは警察に被害届を出して加害者を逮捕させること、もう一つは脅迫被害に強い弁護士を介入させることです。

警察に逮捕してもらった方が良いケース

身に危険が迫っていると少しでも感じたら躊躇なく警察に駆け込むべきです

脅迫は加害者が感情的になっていることもあり、逮捕の要件となる証拠(音声データやメール・LINE等のやりとり)を掴むことは比較的容易です。特に、身体や生命に危害を加える旨の発言があった場合には警察も積極的に逮捕に動いてくれることが多いでしょう。

弁護士を介入させた方が良いケース

身に危険があるとまでは言えない、或いは警察沙汰にして逆恨みされて後で報復されるのが心配、極力穏便に解決したいといった場合には、脅迫案件の取り扱いに慣れた弁護士を介入させましょう。

ただ単に法律を振りかざして相手を追い込むことが本当の解決に結びつかないこともあります。それが脅迫案件です。

「弁護士を介入させて自分を悪者扱いした。許せない」といった感情を加害者に呼び起こさせてしまえば、事態が悪くなることすらあるのです。加害者の考え・感情・行動パターンを熟知した弁護士に依頼する必要があるでしょう。

当弁護士事務所の宣伝にはなってしまいますが、われわれは長年にわたり恐喝・脅迫のご相談から解決するための対応・対処のご依頼を頂いてきました。法律で淡々と対応するのではなく、一つ一つの案件をより穏便により早く解決するための最善の対処法を考え常に活動しております。日本一気軽に相談できる法律事務所ですので気兼ねなくお電話またはメールにてご相談下さい。

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