民事法律扶助|実際にかかる費用と制度利用に必要な5つの知識

法テラスが提供する民事法律扶助は、法律問題に悩んでいる方にとって心強い制度です。
この制度を上手に利用することによって債務整理に要する費用などを安く抑えたり、弁護士等に必要な費用を立て替えてもらったりすることができるからです。

今回こちらでは、法テラスが提供してくれる「民事法律扶助制度」についてご紹介します。

  • 民事法律扶助を利用すると費用はいくらになるの?
  • 利用するための条件や必要書類などはどうなっているの?

上記のような疑問に債務整理のプロがお答えします。

なお、当記事は重要ポイントを赤ペンで強調してあります
お急ぎの場合には、そのポイントだけを読んでいただければ一通り理解可能です。
その場合、ほんの1~2分程度で最後まで目を通していただけます

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民事法律扶助の3つの内容

民事法律扶助では、必要に応じてつぎのように3つの「援助」を受けることができます。

①法律相談援助

法律問題に関して弁護士・司法書士に無料で相談を受けることができます。

同一問題に関しては、3回までの相談が無料とされています。なお、1回の相談は30分までです。

②代理援助

弁護士または司法書士に民事や刑事事件などの代理を依頼する場合、専門家に要する報酬などに関して立て替え払いしてもらうことができます。

③書類作成援助

裁判所に提出する書類の作成を弁護士や司法書士に依頼する場合、専門家に必要となる費用を法テラスに立替えてもらうことが可能です。

民事法律扶助で実際にかかる費用

民事法律扶助制度を利用した場合には、利用しない場合と比較して債務整理にかかる費用を安く抑えることが可能です。

債務整理の方法には主に以下の3つがありますので、それぞれいくら費用が必要となるかを確認していきましょう。

  • (1)任意整理
  • (2)個人再生
  • (3)自己破産

なお、「特定調停」に関しては実務上あまり利用されていない手続きであるため省略します。

(1)任意整理

民事法律扶助制度を利用して任意整理する場合、弁護士等にかかる費用は以下のようになります

債権者数(業者の数)着手金実費等合計
1 社32,400円10,000円42,400円
2 社48,600円15,000 円63,600円
3 社64,800円20,000 円84,800円
4 社86,400円20,000円106,400円
5 社108,000 円25,000 円133,000円
6~10社151,200 円25,000 円176,200円
11~20 社172,800 円30,000 円202,800円
21社以上194,400円35,000 円229,400円

なお、法律扶助制度では、減額報酬が発生しません。
※「実費」とは、裁判所に納付する印紙代・鑑定費用・記録謄写料・通訳費用・弁護士等が事件の処理のために遠隔地に行く際の交通費などのことを言います。

(2)個人再生

個人再生するに際して民事法律扶助制度を利用した場合、弁護士や司法書士にかかる費用は以下のようになります

なお、住宅ローン特約付きの個人再生をする場合でも費用は同額です。

費用の内訳司法書士へ依頼した場合(書類作成援助)弁護士へ依頼した場合(代理援助)
着手金108,000円162,000円~324,000円 ※3
実費20,000円35,000円
合計 ※1、※2128,000円197,000円~359,000円

※1上記費用のほか、裁判所に予納金を収める必要があります。
予納金としては、官報掲載費用として1万数千円、再生委員が選任される場合には15万円~20万円が必要となります(金額は各裁判所によって異なる)。
なお、予納金は同制度による立替えの対象とならないので自分で用意する必要があります(生活保護受給者でも立替えの対象とはなりません)。

※2立替えてもらった費用に関しては、原則として2か月後から分割によって返済することになります。
ただし、生活保護受給者やそれに類する経済状態にある方に関しては返済義務が猶予・免除されることがあります。

※3弁護士に依頼した場合で事件処理が特に困難とされるケースでは、着手金が増額され最高324,000円となることがあります。

(3)自己破産

民事法律扶助制度を利用して自己破産する場合、弁護士や司法書士にかかる費用は以下のようになります

費用の内訳司法書士へ依頼した場合(書類作成援助)弁護士へ依頼した場合(代理援助)
着手金86,400 円129,600円~275,657円 ※3、※4
実 費17,000 円23,000円
合計 ※1、※2103,400 円152,600円~298,657円

※1上記費用以外にも、裁判所に予納金を収める必要があります
予納金の額は、同時廃止事件の場合には1万数千円、管財事件となる場合には最低でも21万円以上かかることが一般的です。
予納金は、同制度による立替えの対象外です。
ただし、生活保護受給者の場合には立替え対象となります(限度額20万円)。

※2立替えてもらった費用に関しては、分割によって返済することが原則です。
ただし、生活保護受給者やそれに類する経済状態にある方に関しては返済義務が猶予・免除されることがあります。

※3弁護士に依頼した場合、破産処理が管財事件となるケースでは着手金が増額されることがあります(最大216,000円まで)。

※4弁護士に依頼した場合で、事件処理が特に困難とされるケースでは着手金が増額されることがあります(最大275,657円まで)。

民事法律扶助を受けるための3つの条件

民事法律扶助を受けるためには、以下のような3つの条件を満たす必要があります

  • (1)資力基準|「収入要件」と「資産要件」
  • (2)勝訴の見込みがないとは言えないこと
  • (3)民事法律扶助の趣旨に適すること

(1)資力基準|「収入要件」と「資産要件」

民事法律扶助制度は、経済的に資力の乏しい方が利用できる制度とされています。

このため、以下2つの条件を両方とも満たしている必要があります

収入要件

利用を希望する人と配偶者の手取り月収がつぎの基準額以下であることが必要です。

人数手取り月収(カッコ内は、生活保護上の一級地に居住している場合 ※)家賃・住宅ローンがある場合に加算できる限度額
1人182,000円以下

(200,200円以下)

41,000円
2人251,000円以下

(276,100円以下)

53,000円
3人272,000円以下

(299,200円以下)

66,000円
4人299,000円以下

(328,900円以下)

71,000円

※「生活保護上の一級地」(リンクをクリックすると一覧ページが開きます)

なお、同居する家族が5人以上の場合には1人増えるごとに30,000円を加算した額を基準とすることになります(生活保護上の一級地域では33,000円)。

資産要件

「収入要件」と同様に、利用希望者の所有する資産について以下のような「資産要件」が定められています

人数資産の総額
1人180万円以下
2人250万円以下
3人270万円以下
4人300万円以下

※医療費・教育費を負担している場合には、相当額を控除することができます。

(2)勝訴の見込みがないとは言えないこと

制度の利用ができるのは、抱えている法律問題が和解や調停・示談などの成立の見込みがある場合や自己破産の免責の見込みがある場合などに限定されます。

弁護士または司法書士に依頼することによって法律上何らかの利益を受けることが期待できる場合も含まれます。

(3)民事法律扶助の趣旨に適すること

報復的感情を満たすだけや宣伝のためといった場合、または権利濫用的な訴訟の場合などには利用できません。

民事法律扶助を利用するために必要な5つの知識

それではここで、実際に民事法律扶助制度を利用するために必要な以下の知識についてご紹介します。

  • (1)必要書類
  • (2)申し込み方法
  • (3)契約の締結
  • (4)費用の返済について
  • (5)事件の終結後

順次、確認していきましょう。

(1)必要書類

必ず用意すべき書類

  • 給与明細(直近2ヵ月)
  • 課税証明(直近のもので基礎年金番号の記載がないもの)
  • 世帯全員が記載されている住民票(本籍・筆頭者・続柄の記載のあるもの)

必要に応じて用意する書類

  • 確定申告書の写し(会社員以外の場合。直近1年分、収受印のあるもの。e-Taxの場合は受付結果(受信通知)を添付する)
  • 資力申告書(生活保護を受給していない場合)
  • 年金証書(通知書)の写し(直近のもの)
  • 生活保護受給証明書(生活保護受給者の場合。援助申込みから3ヵ月以内に発行されたもの)
  • 債務一覧表(債務整理する場合)

その他必要書類に関しては、法テラスの指示に従ってください。

(2)申し込み場所

  • ①お近くの法テラス事務所(下記リンクから検索可能)
  • ②法テラスに登録している弁護士・司法書士事務所
  • ③指定相談場所(法テラスが無料法律相談場所として指定している弁護士会・司法書士会やその他の場所)

参考:「お近くの法テラス(地方事務所一覧)

(3)契約の締結

無料相談の結果、債務整理を弁護士等に依頼したいと思う場合には法テラスに対して必要書類を添付の上、援助の申し込みをします。

審査に合格した場合には、法テラスと弁護士等との間で契約を結ぶことになります。

契約後、債務整理に要する費用・実費を法テラスが利用者に代わって弁護士等に支払います。

なお、個人再生での再生委員や自己破産での破産管財人への報酬などに関しては、原則として立て替えの対象とはなりません(自分で支払う必要あり)。

(4)費用の返済について

民事法律扶助制度によって立替えてもらった弁護士等費用は、原則として契約の2か月後から毎月の分割によって返済していくことが原則です。

毎月の返済額は、事件が解決する前の段階では5000円または1万円となっています。

そして事件が終了した場合には、原則として3年間で分割返済することになります。

ただし、生活保護受給者やこれに準ずる資力と判断される場合には立替金の返済が猶予・免除される可能性があります。

(5)事件の終結後

①事件が終結した場合

弁護士や司法書士に依頼した事件が終了した場合、民事法律扶助による援助が終結します。

この場合には、担当した弁護士や司法書士が法テラスに対して「終結報告書」を提出することになっています。

②専門家への報酬について

代理援助によって事件が無事終結した場合、一般的な相場では10%~20%程度の成功報酬が発生します。

しかし民事法律扶助を利用した場合、法テラスの審査によって成功報酬の割合は増減します。

この報酬金に関しては、原則として制度利用者が弁護士等に支払う必要があります。

ただし例外的に、この報酬金も法テラスによって立替えてもらえるケースも存在します。

③相手から取り立てた金銭について

紛争の解決に際して相手方から受け取った金銭に関しては、代理人となった弁護士または司法書士あるいは法テラスが一時的に預かることになります。

法テラスでは審査の上、預かり金と立替金・報酬金を清算後、残額を返還します。

この場合、立替金と報酬金は原則として一括で支払わなければいけません。

まとめ

今回は各都道府県に設置されている法テラスで利用することのできる「民事法律扶助制度」についてご紹介いたしました。

借金問題を解決したいけれど、手持ち資金がないために債務整理に踏み切れない……。

そんなお悩みを抱えている方は、今回ご紹介した知識を基に民事法律扶助の利用を検討されてはいかがでしょうか?

最低限度の経済的負担で借金問題を解決することができるかもしれませんよ。

今回ご紹介した知識がみなさんのお役に立てば幸いです。

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