面会交流の間接強制とは?認められるケース、認められないケースを紹介

この記事をご覧の方の多くは、離婚協議や調停などで面会交流の方法について取り決めたものの、相手が面会交流に応じてくれない、というお悩みを抱えていらっしゃる方ではないでしょうか?

面会交流の方法について取り決めた後、相手が面会交流に応じてくれない場合に面会交流を実現させる手段として、「履行勧告」、「間接強制」、「慰謝料請求」の3つがあります。

このうち、今回は間接強制にスポットを当て、

  • 間接強制の意義
  • 間接強制が認められるケース、認められないケース

について、面会交流の間接強制に詳しい弁護士が詳しく解説してまいります。

ぜひ最後までご一読いただき、これから面会交流を強制的に実現させる際の参考としていただけると幸いです。

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1.間接強制とは

間接強制とは間接的かつ強制的に面会交流を実施させるための方法(強制執行の一手段)です

具体的には、面会交流を希望する親(以下、子と別居しており子に対する監護権がないという意味で「非監護親」といいます)からの申し立てを受けた家庭裁判所がその申し立てを認める決定を出し、面会交流を拒否する親(以下、非監護親に対して「監護親」といいます)に対して、

本決定の告知を受けた日以降、監護親が面会交流させない場合は、監護親は非監護親に対して、面会交流不履行1回につき〇万円を払え。

などと記載した決定書を送達します。

そして、この決定書を受けた監護親に「お金を払うくらいなら面会交流させよう」という気持ちにさせて面会交流を強制的に実現させようというのが間接強制です。

ところで、間接強制に対して直接強制という方法もあります。

直接強制とは義務の履行を直接的かつ強制的に実現するための方法(強制執行の一手段)です。

つまり、面会交流においては、監護親が面会交流を拒否した場合に、裁判所の執行官が無理やり子を連れ出して非監護親と面会交流させる、というのが直接強制です。

しかしながら、面会交流ではこの直接強制はできません

なぜなら、直接強制を認めてしまうと、子が面会交流に対する拒否感を覚え、双方の親に対して不信感を抱くおそれがあるからです。

これでは、以降、子との面会交流が難しくなり、非監護親にとって不利益となるばかりか、監護親の子に対する監護に対しても悪影響を及ぼしかねません。

間接強制は、監護親にお金の支払いを命じ、心理的プレッシャーをかけることで面会交流を実現させる方法です。

監護親からお金を払ってもらっても、面会交流が実現できるわけではありません。

しかし、監護親に心理的プレッシャーをかけ続けることで(面会交流を拒否すれば拒否するほど支払うべき金額は増えていきます)、面会交流を実現させるという点で「間接」なのです。

なお、間接強制の決定は、監護親にお金の支払いを命じているに過ぎません。

つまり、監護親がお金を支払わない場合はそれ以上の手段を講じることはできません。

そこで、仮に、監護親がお金を支払わない場合は、裁判所に対して、監護親の財産を差し押さえるための強制執行の申し立てを行わなければなりません

2.間接強制が認められるケースと認められないケース

単に面会交流を拒否されたからといって、必ずしも間接強制が認められるわけではありません。

この点、最高裁判所がいかなる場合に間接強制を認めることが相当であるのか基準を示しています

そこで、以下では、最高裁判所が示した基準をご紹介し、次にいかなる場合に間接強制が認められるか認められないのか具体的にご紹介してまいります。

⑴ 最高裁判所平成25年3月28日決定の内容

① 事案の概要

面会交流審判で子の親権者、監護親である母親と非監護親である父親との間で面会交流を実施することが確定していました。

また、審判では面会交流の回数、曜日、時間帯、面会交流の場所は子の福祉を考慮して父親が決めること、子の受渡方法、面会交流に母親が立ち会わないことなど、面会交流の方法についても具体的に定められていました。

そして、父親は審判に基づき、母親に対して面会交流を求めましたが、母親がこれに応じることは一度もありませんでした。

そこで、父親は家庭裁判所に対して間接強制を申し立てました。

そして、家庭裁判所は父親の申し立て(間接強制)を認めたため、母親は高等裁判所に対して不服を申し立てました。

ところが、高等裁判所は母親の不服申し立てを認めなかったため、母親が最高裁判所に対して不服を申し立てました。

② 最高裁の基準(要旨)

母親の不服申し立てに対し、最高裁判所は、間接強制を認めることができる(間接強制決定を出すことができる)のは、監護親に対し、面会交流をすることを許さなければならないと命じる審判において、

  • 面会交流の日時又は頻度
  • 各回の面会交流の長さ
  • 子の引き渡し方法

などが具体的に定められているなど、監護親の義務の内容が具体的に特定されているケースとしています。

その上で、本件事案では、面会交流の日時、各回の面会交流の時間の長さ及び引渡しの方法が定められており、監護親の義務の内容が具体的に特定できることから、間接強制を認めることができると判示しています。

⑵ 間接強制が認められるケース

最高裁判所が示した基準によれば、間接強制が認められるケースは、監護親の義務の内容が具体的に特定できるケース、ということになります。

すなわち、離婚協議(話し合い)、調停、審判、訴訟において

  • 面会交流の日時又は頻度
  • 各回の面会交流の長さ
  • 子の引き渡し方法

などを具体的に定めておくことが大切ということになります。

なお、前述の事案では、

  • 面会交流の回数(頻度):月1回
  • 面会交流の曜日:毎月第2土曜日
  • 面会交流の時間帯:午前10時から午後4時まで
  • 面会交流の場所:父親の自宅以外の場所で、父親が子の福祉を考慮して定めた場所
  • 子の受渡場所:母親の自宅以外の場所で、母親と父親が協議をして決めた場所。
  • 子の受渡方法:母親は面会交流開始時刻に子を父親に引き渡す。父親は面会交流終了時刻に子を母親に引き渡す。
  • 母親の面会交流への立会い:なし

と、面会交流の方法について審判で具体的に定めていました。

⑶ 間接強制が認められないケース

他方で、間接強制が認められないケースは、監護親の義務の内容が具体的ではない、すなわち曖昧なケースです。たとえば、

  • 1か月に2回、土曜日又は日曜日に、1回につき6時間
  • 面会交流は毎月1回 / 面会交流の日時、場所、時間等はその都度協議して決める

などの定めでは間接強制は認められません。

3.まとめ

間接強制は、家庭裁判所から子との面会交流を拒否する監護親に対して非監護親への金銭の支払いを命じて圧力をかけることによって面会交流を実現させる強制執行の一手段です。

裁判所に間接強制の申し立てを認めてもらうためには、離婚協議や調停などで、面会交流の方法につき具体的に定めておくことが必要です。

もっとも、間接強制が認められたからといって、面会交流の実現が補償されるわけではないことに注意が必要です。

間接強制を申し立てたことで逆に監護親の態度が硬化し、面会交流の実現が遠のく可能性も否定はできません。

間接強制するかどうかお悩みの際は、まずは弁護士に相談されてみることをお勧めいたします。

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